ある日急に速読ができるように…「速読こそ人生」を謳う速読歴25年のルサンチマン浅川インタビュー
——トレーニングを重ねているうちに、ある日急に速読ができるようになったそうですが、それは訓練してどのくらい経ったときだったんですか?
浅川:はっきり覚えていませんが、高1から始めて、高2のときにはもう音読せずに文字が読める「速読脳」の状態になっていましたね。
——浅川さんは、読んだことがない本を渡されていきなり速読するとしたら、1冊読むのにどのくらい時間がかかるんですか?
浅川:本の種類によりますね。一般的な内容の本だったら1分くらいです。知っているジャンルだと超速いですね。例えば、速読の本を速読してくれと言われたら、たぶん10秒くらいで読めます。あと、小説はちょっと難しいというのはあります。
——本の中でもそのことを書かれていましたね。
浅川:「速読ができる」って言うと、みんな小説を速く読めるっていうイメージを持つみたいなんですよね。でも、僕は、小説は速く読めないというより、速読する意味がないと思っているんです。やっぱり内容を味わって、楽しんで読むものだから、速くバーッと読んでも仕方がないじゃないですか。ただ、僕が普通に読んでも、ほかの人の2〜3倍程度の速さで読めているとは思います。
——私も速読をやってみようと思って少し練習したこともあるんですが、訓練の効果がわかりづらいんですよね。こんな練習をするだけで本当にできるようになるのかな、と思ってすぐ挫折してしまったんです。
浅川:それは本当に「速読あるある」ですね。効果がわかりづらいんですよ。できていたとしても「本当にできているのかな?」って疑心暗鬼に陥っちゃったり、できているのにできていないと思っちゃったりするというのがよくあって。
あと、できかけていても、そこで引き返しちゃう人もいるんですよね。頭の中で音読しないで文字を読むっていう普段使っていない能力を使っているから、なんか気持ち悪く感じてしまうんです。そこで引き返す人もいるんですよ。
——でも、浅川さんはどこかの段階で「あ、できてる」って気付いたんですよね。
浅川:気付いていましたね。そこからはずっと「できて当然」みたいな感じでした。「本当に読んでいるの?」ってよく言われるんですよ。普段から(超高速で本のページをパラパラめくりながら)こうやって読んでいるから。
——速読って、できていてもそれを証明しづらいそうですね。本に書かれていた、オフィス北野に所属するための面接で速読を披露した話が面白かったです。
浅川:あれは本当に怖かったですね。ビートたけしさんのマネージャーだった専務取締役の方がいらっしゃったんですけど、その方と個人面談をすることになって。僕が履歴書の特技の欄に「速読」と書いていたので、「君、速読できるのか?」という話になって。
ビートたけしさんの書かれた『下世話の作法』という本を持ってきて「ここで速読をやってみてくれ」と言われたんです。緊張しながらも何とか1分間で速読をしたところ、内容を聞かれたので、僕が「『下世話の作法』についてですね」って答えたら、しばらくの沈黙の後、「君、面白いやつだな」と言われました。
——それって、浅川さんとしてはボケで言ったわけじゃないんですよね?
浅川:ボケたつもりはないんです。本当に読めていたんですけど、緊張もあったし、内容を一言で要約してと言われたら、結局はタイトルと同じになってしまうんです。
——でも、それだと読んでないみたいですよね。
浅川:そうなんですよね。あれは怖かったです。
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