ダークサイドに堕ちた「拝み屋」の実態! 呪いと祈りと悪魔…体験者が告白!

――巫女の家系に生まれた霊能ライター「田口ゆう」が暴露!


 私の元師匠は東北の拝み屋さんです。拝み屋とは、神社に所属する男女2人組が、霊障から家庭のゴタゴタまで、あらゆるよろずごとの相談に乗ったり、解決したりする霊能者です。

 私が元師匠と出会ったのは、SNSでメールをもらったことがきっかけでした。

 まだ私が霊感に目覚めて、右も左も分からず、自分の体験をブログに書いていた頃に来た、

「あなたの守護霊さんはとても優しいのですね。
私はあなたの心を守るためにこのSNSに呼ばれたのですね。
私のことはかずまと呼んでください」

 という一通のメールから彼との関係はスタートしました。

 私は当時、霊能者が集まるネット上のコミュニティを持っていたのですが、コミュニティで「皆さん、自分のお祓いはどうされていますか?」という問いをしたところ、ほとんどの霊能者が「塩を振る」「塩で清める」と回答するところ「私は水ごりですね。だけど、冬場は寒いので、一般の方にはお勧めしませんが」と「本物っぽい」回答をしてきたのが彼だった。

 私はメールでその「かずま」と名乗る人物にありとあらゆる質問をしました。なぜ、自分の頭の中に声が聞こえるのか、どうしてこんな力が存在するのか、私は精神疾患にでもなったのか、ありとあらゆることを聞きました。

 かずまは、その質問の一つ一つに納得のいく説明をしてくれました。

 私は彼のメールの言葉遣いや雰囲気から、どこかの高僧か、徳を積んだお爺さんだと思っていました。かずまは「霊能者がSNSで知り合うというのはいかにも現代らしい話ですね。きっと後ろの方たち(守護霊)も笑っていらっしゃるでしょう」というように常に敬語でメールをする人です。

 だけど、ある日、電話で話すことになり、どんな素晴らしいお爺さんが出てくるかとドキドキしていたら、「田口さんは精神的に弱すぎ! そんなことだから、変なもの(悪霊と呼ばれるもの)に憑かれやすいんだよ! まずは精神鍛錬をしろ! それからだ!」と荒い東北弁を使う、若そうなお兄ちゃんだったのです。実際、かずまは私よりも4歳若く、写真を見ると、八重歯がかわいい色白の青年でした。

「あの、かずまさん、私はあなたのことを高僧か何かだと思っていたんだけど、違うの? だって、あの文章はどう読んだって徳を積んだお爺さんって感じでしょう?!」と聞きました。

 そうすると「徳を積んだ、偉い坊さんがSNSでメールなんかするか! 俺は10代の頃から修行を積んだ拝み屋! 今は神社から独立して、フリーで呪い屋やってる。その代わり、俺が呪えば、相手は100%失脚するけど、依頼してみる?」とおどろおどろしい話をした後、豪快に笑いました。

 呪い屋って実在するの?

 拝み屋さんってもっとありがたいものじゃないの?

 と思いながらも、かずまと私は師弟関係になりました。

関連キーワード:,

人気連載

深夜の国道に立つ異様な『白い花嫁』タクシー運転手が語る“最恐”怪談

深夜の国道に立つ異様な『白い花嫁』タクシー運転手が語る“最恐”怪談

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.10.16 20:00心霊
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.10.02 20:00心霊
深夜のパチンコ屋にうつむきながら入っていく謎の男達と不思議な警察官【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

深夜のパチンコ屋にうつむきながら入っていく謎の男達と不思議な警察官【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.09.18 20:00心霊
奇妙な風習…“引っ張り合う”魂が集う墓地に佇む老婆【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

奇妙な風習…“引っ張り合う”魂が集う墓地に佇む老婆【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.08.07 20:00心霊

ダークサイドに堕ちた「拝み屋」の実態! 呪いと祈りと悪魔…体験者が告白!のページです。などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで