中身ゼロでも「とにかくよく喋る男」がリーダーに選ばれる!! “饒舌仮説”が最新研究で立証… 先見性も統率力も不要だった!

 リーダーの条件とは何か。それは先を見通す先見性でもなければ、チームを主導する統率力でもなく、なんと「お喋りであること」という身も蓋もない最新の研究結果が報告された。


■長く喋っていた者がリーダーに選ばれやすい

 人間性や統率力、洞察力などリーダーに求められているスペックは多いが、最新の研究では、なんとリーダーになる最有力の条件はよく喋ることにあると報告されている。しかも話の内容は二の次で、それが無駄口であったとしてもとにかく長く喋り続けていることが、将来のリーダーを占う重要な指標であるというのだ。

 ニューヨーク州立大学ビンガムトン校をはじめとする合同研究チームが2020年3月に「The Leadership Quarterly」で発表した研究によると、話すことに多くの時間を費やす人々は、リーダー不在のグループ中で有力なリーダー候補になる傾向があることを報告している。この現象はリーダーシップ研究における「饒舌仮説(babble hypothesis)」として知られていて、この効果はグループメンバーの知性や性格特性に関係なく発生するということだ。

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「Big Think」の記事より

「グループワークに関連するあらゆる種類の非効率性を示すのは比較的簡単ですが、それでも人間は非常に社会的存在であり、経済的および政治的に重要なことの多くがグループで行われているのです」と論文主筆のニール・マクラーレン氏は説明する。

「リーダーシップの質を評価する時、初期段階では単純に「量」、つまりグループメンバーが話し合いの間に発言に費やした時間と非常に混同されていることがわかりました」(ニール・マクラーレン氏)

 つまり、我々はリーダーシップの強さを単純に喋っている時間の長さと混同する傾向があるというのだ。話の内容はいったん度外視して、長く喋り続けている人物にリーダーの資格がありそうに思えてしまうのである。

 1グループあたり4~10名の大学生33グループが参加した実験では、それぞれのグループに軍事シミュレーションゲーム(BCT Commander)か、経営シミュレーションゲーム(CleanStart)のどちらかをプレイしてもらったのだが、ゲーム開始前にいずれも10分間の“作戦会議”をしてもらった。

 そしてこの“作戦会議”の後、グループの中の誰か1人をリーダーに選出するように求められたのだが、“作戦会議”で喋っていた時間が長い者ほどリーダーに指名される可能性が高いことが浮き彫りになったのだ。この現象(饒舌仮説)は以前のゲームプレイの知識、および性格特性や認知能力などの心理的変数を考慮した後でも当てはまるものであった。つまり、知識や能力に関係なく、単純に長く喋っていた者がリーダーに選ばれやすいのである。

■能力は度外視でリーダーになりやすい「饒舌な男性」

 実験に参加した256人は認知的および人口統計学的に多様であり、学部生と大学院生の両方が含まれていて、男性と女性の両方の学生が含まれていたのだが、研究チームは性別がリーダーの選出に大きな影響を与えていることもまた発見した。

「この論文で取り上げる重要な結果であるもう1つのポイントがあります。それはリーダーシップの帰属におけるジェンダーバイアスです。私たちのデータでは、男性は男性であるという理由だけで平均して追加の支持を受け取ります。投票数が最も多い個人にとって、その影響はより極端です」(ニール・マクラーレン氏)

 現代の大学生という人類史上最もジェンダーバイアスが少ないと思われる人々においても、リーダー選びにはジェンダーバイアスが根強く残っていることになる。

「このバイアスは候補者の質の観察可能な指標と強く関連しているようには見えません。性別だけのバイアスです。多少不自然に思えるかもしれませんが、私たちの多くは職場での業績評価や採用決定の形で他者の帰属を定期的に検討していることを覚えておくことが重要です。私たちの論文で提示された証拠は、パフォーマンスの品質と可能性を判断するためのより良い、客観的な方法を見つける動機となるはずです」(ニール・マクラーレン氏)

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