ネット上で「新しいタイプの宗教」の形成が確認される! 根底にセカオワと人類滅亡…Qアノンやワクチンも
インターネット上に新しいタイプの宗教が形成されているらしい。「Vox」(12月14日付)が報じている。
米ウェスリアン大学の人類学教授ジョセフ・ルッソ氏は、ネット上の緩やかな信仰の網が集まって、独自の宗教が形成されていると話す。
「それは『ただ質問をする』という宗教、もしくは『自分で調べる』という宗教です」(ルッソ氏)
たとえば、QAnonやワクチン陰謀論がそれに相当するルッソ氏は言う。また、SNSが文化的に支配的な力を持つようになったことで、信念や背景が大きく異なる人々の間でイデオロギーが広がり、お互いのフィードに現れては新しい方法で関係を築いていると指摘している。
「善と悪、繁栄といったものは、世界中のあらゆる宗教体系に存在していますし、常にそうでした。最も熱狂的な無神論者や無宗教者でも、道徳には関心があります。同じ考え方で、パッケージが違うだけなのです」
善と悪の二項対立はQアノンやワクチン陰謀論でも見られる基本的な構造だ。自分たちは善であり真実と位置づけ、他方を悪魔化する方法だ。しかし、こうした表面的な構造の裏に、「終末への予感」があると誤情報研究者のアビー・リチャーズ氏は指摘する。
「気候変動のせいであろうと、イエスの復活のせいであろうと、富の格差や悪魔崇拝のせいであろうと、あるいは人々の“波動が低すぎる”せいであろうと、世界が終わりを迎えようとしているという集団的な感覚がある」(リチャーズ)
米国では2020年に初めて人口の過半数がキリスト教、ユダヤ教、イスラム教に属していないと回答し、「無宗教者の増加」が言われているが、その実、人々は宗教的なものをインターネット上の“物語”に求めているようだ。
「皮肉なことに、反宗教的な人々がこのモデルを支持しているのです。その定義は変わっても、私たちは常に善と悪の対立する考えを持ち続けます。それらの考えは、人々が宗教性のスペクトラムのどこに位置するかにかかわらず、常に明確にスピリチュアルな傾向を持っています。なぜ私たちは皆、ここにいるのか、そして人生は何のためにあるのかという疑問に対処するからです」(ルッソ氏)
リチャーズ氏によると、多くの人々が悪事に対する自信の無力さを感じている場合、世界がなぜこれほど恐ろしいのかという単純な答えを提供する物語を選ぶ傾向があるという。それがQアノンやワクチン陰謀論をはじめとした、ネットの海に漂うその他無数の物語なのだ。しかし単純な答えが常に真実であるとは限らない。世界の複雑さを考慮すれば、ある現象に対する単純な答えなどむしろ稀なことだろう。
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