コロナ禍でわかった「首都直下地震で日本人がパニックのあまり超ヤバい暴挙に出る」可能性とは!?

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イメージ画像:「Getty Images」

 2019年に始まったコロナ禍も、ついに3年目に突入した。変異したオミクロン株拡大による第6波の懸念が高まるなど、日本でもまだまだ混乱が続きそうな様相を呈している。今では生活必需品となった感のあるマスクだが、思い返せば一時期は品不足に陥って買い占めや価格高騰が発生。このように、パンデミックや災害など日常生活が脅かされる事態ではパニックにつながりやすい。もちろん、今後予想される首都直下地震など未曽有の大災害が発生した際も、災害の被害に加えて群集心理が招く大混乱に陥りかねないだろう。そこで、今後の日本でどのようなパニックが起こり得るか、そしてパニックに巻き込まれないためにどうすれば良いかを考えたい。

■日本で本当に起きた壮絶パニック

 まず、過去に日本で起きたパニックのうち代表的なものを振り返ってみよう。

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画像は「Wikipedia」より引用

・ 1923年:関東大震災時に朝鮮人虐殺
 大震災発生後に「朝鮮人が井戸の水に毒を入れたらしい」などのデマが広がり、数千人とも言われる朝鮮半島や中国からの出稼ぎ労働者、地方出身者などが民衆や軍、警察によって殺害された。

・ 1973年10月中旬~:トイレットペーパー買い占め
 物価上昇、原油価格引き上げ(オイルショック)、紙の需要逼迫などによって、政府が紙使用を控えるよう国民に呼びかけたのがきっかけとなり、関西から始まったトイレットペーパー買い占めが、やがて日本中に広まった。

・ 1993年:平成の米騒動
 1991年6月のフィリピン・パナトゥボ山噴火が原因となり、1993年の日本は記録的冷夏で気温は平均より2~3度下回った。このため稲の記録的な不作が生じ、小売店から米が消え、米の買い占めが世界の米市場にまで波及した。

・ 2011年3月:東日本大震災による買い溜めパニック
 東日本大震災の発生後、被災していない地域でも日常品の買い溜めに走る人々が見られ、発生当日から首都圏のコンビニやスーパーに買い物客が殺到した。また、救援物資寄付のために人々がこぞって購入した品物が市場で不足するという事態も発生。人々の善意による品不足を招いた。

・ 2020年~:コロナ禍でマスク買い占め
 新型コロナウイルスの流行で深刻なマスク不足が発生したことは記憶に新しい。ドラッグストアの限定販売に長蛇の行列ができ、ネット上では「マスクを売っている店」の情報が飛び交った。また、その後の緊急事態宣言を前に買い溜めに走る人々もいたようだ。

■なぜパニックになるのか?

 こうして見ていくと、98年前の関東大震災の時から、日本人がパニックになりやすい集団心理は、そう大きく変わっていないのではないかと思えてくる。では、なぜ日本でパニックが起こりやすいのだろうか。まず、災害時に発生する「デマ」について考えてみる。

 関東大震災で流れたデマについて、災害時のデマに詳しい東京大学准教授・関谷直也氏は、未曽有の大震災が招いた混乱のなかで、正しい情報が不足して人々が不安を抱えた状況になり、他者のちょっとした大声などの行動によって容易にパニック状態に陥ったと考えられるという。また、当時の外国人排斥の動きが、災害後の不安、やり場のない怒りなどと結びついて殺害につながった可能性があると分析する。

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 また、東日本大震災では、千葉県市原市の製油所が爆発した際に「有害物質の雨が降る」という噂が流れ、たちまちネット上で拡散したが、これは根拠のない情報だった。関谷氏は、このようなデマの拡散が生じたのは、得体の知れないことが起きているという不安、いつ事態が収まるのかという怒り、「少しでも人の助けになる情報を伝えよう」という善意の3つが結びついた結果だという。つまり、大正時代には無かったインターネットやSNSがあるからと言ってそれが良い効果をもたらすとは限らず、むしろより多くのデマが流れても不思議はないということだ。

 買い溜めパニックについては、どうしてそのような心理状態に陥るのだろうか。昔から人々は、災害や感染症の流行の際、日用品などの買い溜めに走っていた。米国の社会学者スメルスサーは、買い溜めパニックを「ヒステリー的信念にもとづく集合的逃走」と定義したが、通常の心理状態を逸脱した状況がもたらす発作的行動のようだ。その根底には、やはり人々の「不安」があるのだろう。

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