【独占インタビュー】世界でたった1人、『エクソシスト』舞台上演権をもつ男・横澤丈二! 日本最恐の心霊物件オーナーでもある男の軌跡とは?

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 「100%幽霊が出る都内スタジオ」なんて……と思う方も多いと思うが、驚くべきことに実際に存在する。ヤラセなしを謳うドキュメンタリー映画『怪談新耳袋Gメン ラスト・ツアー』でも、撮影中に次々と怪奇現象が起きる様子が収められたが、ここはまさに“日本一幽霊が出るスポット”なのだ。そのスタジオのオーナーである横澤丈二氏(ヨコザワ・プロダクション代表)にTOCANAが独占インタビュー。編集長の角由紀子も同席し、真相に迫った。最終回は「横澤丈二という男」を徹底解剖する。

※横澤丈二:元・「無名塾」出身の俳優であり、現役の脚本・演出家。1996年には、オカルト映画「エクソシスト」の原作者ウィリアム・ピーター・ブラッティー氏と会談、舞台上演権を世界で初めて取得。現在はヨコザワ・プロダクションの代表として、これまで2000人の生徒を指導してきた。

 

壁から出てくる「手」。ヨコザワ・プロダクション提供

・急に線香の香りが立ち込める
・鈴の音がする
・電気の明滅
・うめき声が聞こえる
・天井や壁から手が出てくる
・裸の子供の幽霊が出る
・巨人やずぶ濡れの女の出現
・重いものが急に動き出すポルターガイスト現象
・鏡から水が吹き出す
・巨大な目玉が窓から覗く
・その他多数

◆横澤氏のオカルト原点となる映画「エクソシスト」との出会い

中央・横澤丈二、右・白神じゅりこ、左・角由紀子


――映画『エクソシスト』の原作者ウィリアム・ピーター・ブラッティ氏に直接会い、舞台上演権を世界で初めて取得された経緯を教えていただけますでしょうか?

横澤 私が小学校3年生の夏、映画『エクソシスト』のCMが初めてテレビで流れたのですが、そこから一気に『エクソシスト』ブームが始まり、あらゆるメディアでいかにすごい映画か取り上げられました。すると、私の叔父が『エクソシスト』特集の記事を全部集めてくれたのです。それを読んだ時の感動は言葉では言い表せません。というのも、幼少期から霊感があった私にとって、『エクソシスト』は自分の存在を肯定してくれる救いとなる作品だったのです。

 翌年、公開された『エクソシスト』を見に叔父たちと映画館に行くと長蛇の列。実際に観ることができたのは、それから半年後。父が私のためにわざわざ指定席を取って魅せてくれたのです。

 実際に見たら失神しそうなるぐらい怖かった(笑)。しかも、主人公が寝ているベッドが黄色とブルーで、自分のベッドと全く同じ色合のシーツだったものですから、余計に怖くて。

◆1250倍の倍率で「劇団の東大」と呼ばれる「無名塾」に合格!

――映画『エクソシスト』は、幼心に強烈な体験だったのですね。

横澤 その後、日大の芸術学部・音楽科に進学しました。けれども部活でアメフト部に入ったら部員のほとんどが演劇学科の奴らで、その影響で演劇を知るようになり、「もし、エクソシストを演劇で表現したらおっかないだろうな……」と思うようになりました。

 そこから演劇の世界にのめり込んでいったんです。そして、仲代達矢さんが主催していた超名門・俳優養成所「無名塾」を受験することになります。当時は絶対に入れない狭き門と言われていて、私が受験した時は、受験者が8000人もいたのです。合格するのは0~数名。

――すさまじい倍率ですね。

横澤 入塾費・授業料・施設教材費がすべて無料というのも人気の理由なのではないかと思います。私もダメ元で受験したのですが、なぜか合格できまして。

――すごい!8000人受けて何人受かったんですか?

横澤 5人です。男性の合格率は、1250倍でした。なので「1250分の1にあなたは入りました」という合格通知を「無名塾」からいただいたのです。私はそれを見た時、改めてものすごく狭き門だったのだなと思いました。

――一緒に受かった同期の方は?

横澤 同期には残念ながら著名人がいなくてですね、一期上に若村麻由美さんや田中実さんがおります。後輩には、滝藤賢一や真木よう子がおりますね。

――名だたる実力俳優ばかりですね。仲代さんからは、じきじきに合格理由とかお聞きになられたのですか?

横澤 当時塾長していた仲代さんの奥様で脚本家・演出家の宮崎恭子さんが教えてくれました。「丈二を見た時から入れるのを決めていたのよ」って。私が「どうしてですか?」と聞いたら「あなた、育てる力があるよね」って。今、実際に育てる側にいるので、宮崎さんは私の素質を見抜いていたのだと思います。

横澤 宮崎さんは不思議な力がある方で、霊的な感性も高かった。仲代さんはオーラが半端じゃなかったですし、田中邦衛さんや、役所広司さんなどとも交流があり刺激的な日々を過ごしましたね。

◆「無名塾」創設者・宮崎恭子との約束

――横澤さんのエピソードは登場する人たちが大物過ぎてぶっ飛んでいますね!

横澤 いろいろ楽しいこともたくさんあった「無名塾」だったのですが、ある時、宮崎さんから「あなた、何をやりたいの?」と聞かれたんです。私は「オカルトの世界を描きたい」と話しました。すると宮崎さんは「まさか『エクソシスト』じゃないわよね?」って尋ねてきたので「『エクソシスト』です。なぜなら幼い時、その映画が1番の私の味方だったからです」と話しました。そしたら宮崎さんが「やればいいじゃない。でも、本気でやるなら自分のものにしなさい」つまり、「舞台上演権を自分で取れ」と言ったのです。3年間の無名塾生活を経て、塾を出てから会社を立ち上げて25歳で独立しました。

◆「無名塾」を出てヨコザワ・プロダクション創設!

――25歳で独立とは若いですね!

横澤 ですから「ヨコザワ・プロダクション」は、今年で創立32年目になりました。独立したと同時に、宮崎さんと交わした約束を果たそうと思ったんです。当時はまだEメールとかが発達していなかったので、1989年から5年間、私は『エクソシスト』原作者のウィリアム・ピーター・ブラッティに手紙を書いて送り続けました。最初は返事などまったく返ってこなかったのですが、5年後にやっと「今まで届いた手紙は全部読んでいるよ。君はどういう人間なんだ?」と返ってきたのです。なので、たどたどしい英語で「舞台上演権が欲しい」旨の手紙を書いて送ったところ、「それはクレイジーだ!舞台上演権をよこせなんてありえない!」と、ブラッティから門前払いの返事が返ってきたんです。「それでも私はやりたい!」「あなたの本は全部読んだ」と必死にアピールし続けたら、「じゃあ、しょうがないから家に来なさい」と返事が来たのです。そして、2001年、ようやくブラッティの家に行くことになりました。

 

◆ついにブラッティと対面!「エクソシスト」裏話



――おお〜!

横澤 その時の写真をお見せましょう。これがブラッティの自宅なのですが、ここに飾られているのは本物のモネの絵です。ブラッティの当時の総資産は何千億ドルほどあったと思います。自宅もザ・ハリウッドみたいな白亜の豪邸でしたね。近くには、彼の親友であるポール・ニューマンが住んでいました。

――まさに超大富豪ですね。

横澤 はい。それでブラッティに会ってハグをして書斎に入れられる時、すぐに「飼い殺しはしたくないから先に言っておく。丈二、これは努力賞。足繁く手紙を送ってくれて10年目でやっと会えたんだから。上演権は渡す」と。

――おお〜!やりましたね!

横澤 で、1番不安だったのがお金で、5000万円~1億円以上は要求されると思っていたのに、ブラッティは「5000ドルだけ送金してくれ」と。当時は1ドル90円だったので、45万円程度だったのです。「一応、お金は発生させないとね」とブラッディは言っていました。ですからお金の問題ではなかったのです。

――破格ですね!

横澤 映像権は、ワーナー・ブラザーズが何億ドルも払ってキープしていたので、本当に破格です。でも、当時の私はとても稼いでいたので、数億円でも払えない額ではなかった。

――えっ、どういうことですか?

横澤 声優養成所の「日本ナレーション研究所」を20代で設立したのです。

 

◆声優ブームを作った横澤氏

――えええ! 日ナレは、老舗で有名ですよね!

横澤 声優事務所アーツビジョンの松田咲實さんから「日ナレという養成所をやっているけれど人が集まらないので一緒にやってくれないか?」と言われて、ピンときた私は、「声優志望の人は声を出したい人たちなはずだから、歌も歌いたいだろう」と考え、レコード会社と組むことを提案しました。それで、ソニーミュージックと組めることが決まり、『声優グランプリ』という雑誌も作り、グッズ販売も展開し……とやっていたら、一気に声優ブームが巻き起こりました。

――声優ブームを作ったのは横澤さんだったのですね!

横澤 その後、日ナレは名古屋校、大阪校……と展開して大きくなっていきました。

――お金もどんどん入ってきたわけですね。

横澤 そうです。でも、大金をもらっても心が豊かになるわけではありません。ブラッティに会った時も、舞台上演権で何億円も持っていくのかなと思ったら、たった45万円だった。その時、やっぱり芸術の世界はお金ではなくハートなんだなと思いました。

 

◆ブラッティ氏が100億円ソマリアに寄付して戦争を止めた話

――いい話ですね。

横澤 ブラッディの話はほかにもあります。彼が「ポール・ニューマンと僕とで200億円ソマリアに寄付しようと思う」というんです。私が「どうして?」と尋ねると「だってね。100億円で1時間戦争が止まるんだよ」と。そして、「こんな御殿で生活するのも、もう終わり。君も来てくれたし、招く客も『エクソシスト』関係者としては君が最後だから、僕はこの家を売却するんだ」と。その後、ブラッティは本当に自宅を10分の1まで小さくして、友達のポール・ニューマンも自宅を小さくして2人で100億円ずつ出してソマリアに200億円寄付して実際に戦争を2時間止めさせたのです。ブラッディは「前もって言っておけば、戦争を止めたその2時間の間に子どもたちは逃げられるでしょう?」と言っていました。

――ブラッティさんって成功しても、強欲にならずに、人を救うために惜しみなくお金を使って活動された素晴らしい方だったんですね。

横澤 なので、ブラッティの話を聞いているうちに、私も人のために演劇をやると決めていたのにいつしか、金儲けに走っていたなと気づいて、『エクソシスト』をしっかりやるために会社を辞めよう……と腹を決めたのです。妻に反対されるかと思いましたが、「お金であなたと付き合っているわけじゃない」と言われて、うれしかったですね。

 

◆「エクソシスト」は神と悪魔が宿る物語

横澤 11年間いた日ナレを辞めて「エクソシスト」の舞台をきっかけに、本格的に演劇の道に進むことになったわけです。ブラッティからの「マイカンパニーでやりなさい」という言葉もあり、ヨコザワプロダクションを立ち上げました。

 でも、こんなことも言われたんです。「『エクソシスト』の扱いだけは気をつけろ」と。ブラッティは敬虔なカトリック信者ですから、神と悪魔の存在を信じていて、「君もわかっているけれどこれは本当にあったストーリーだから捻じ曲げるとツケが回ってくる」と忠告されました。そして、「一度、『新約聖書を翻訳してからこの作品に取り掛かりなさい」と言われたのです。実際、『エクソシスト』の映画にかかわったひとが9人も次々と亡くなっていますからね。リーガンのおもりをする役でバーク・デニングズを演じジャック・マッゴーランも撮影の5日後に突然死しています。

 ブラッティが言うように、「エクソシスト」には悪魔が宿っている。なので、扱いに気をつけなければならないんだと思います。

◆悪魔の声が聞こえる

――では、いわくつきの映画とされている「エクソシスト」ですが、舞台でも何か奇妙なことは起きましたか?

横澤 ここのレッスンスタジオで本読みをしていると誰も言っていないのに「no on my own(ここにいるのは私じゃない)」という悪魔のセリフが低い声で聞こえてくるのです。その声を聞いた時、悪魔だなと思いました。

――どうしてそう思われたのでしょうか?

横澤 室温が変わります。急に寒くなるんです。映画「エクソシスト」の中でも吐く息が白くなるシーンがあるでしょう? ああいう感じになるんです。それだけじゃない、ここのコンクリの壁がピキッと割れたりするんです。このままだとレッスンスタジオが壊れる……と思ったので、生徒も増えたことだし慌てて稽古場を変えたのが、今の「ヨコザワ・プロダクション」なのです。

――本当の悪魔だったんですね! それにしても本日は、心霊、UFO・宇宙人、異次元、悪魔などたくさんの不思議なエピソードを語っていただいた上に、もりだくさんの怪異が起こりました。またこれから何かが起こりそうで恐くもあり、楽しみでもあるのですが、ここで最後に、横澤さんのこれからの展望をお聞かせいただきたいと思います。

横澤 今、起きているこの現象を共有できるような作品を作りたいなと思っています。たとえば、このレッスンスタジオで実際に演劇をやるわけですが、演劇をやりつつも実際に現象が起こってしまったらそれを受け入れるというような、半分ドキュメンタリー風の作品を作れないかなと思っています。ただ、ここで起こっていることはお察しの通り、全部本物です。

――盛り上がりそうですね。そのアイデアはおもしろいと思います!

横澤 オカルトと演劇が私のテーマなので。これまでここで起きていることの扱いがわからなかったのですが、角由紀子さんを始めオカルトの専門家の方々とも知り合えたのでこれから世間にどんどん広めていこうと思います。

 いかがだっただろう!インタビュー中、これまで謎とされていた怪奇現象が堂々と目の前で起こるという信じがたい体験をたくさんした。今、文明の転換期であると言われており、次元上昇アセンションが話題となっている。

 これまでの物質文明から高次元の精神文明に過程で、異次元と混ざり合い次元上昇することを実証する場所がこのレッスンスタジオなのではないか?と思うのだ。

 いずれにせよこのレッスンスタジオで起こる出来事は、ヨコザワ・プダクションを通じてこれからどんどん世に発信されていくであろう。また続報を楽しみにしていただきたい。
(取材・文=トカナ編集部、角由紀子、白神じゅりこ)

 

(取材・文=トカナ編集部、角由紀子、白神じゅりこ)

ヨコザワ・プロダクションでの怪異を追ったドキュメンタリーホラー作品『新耳袋Gメン ラストツアー』もぜひ御覧ください!トカナ編集長の角も出演しています!
<ヨコザワ・プロダクションでは新人を募集しています>
(株)ヨコザワ・プロダクションでは、
新人俳優・声優を募集中!!詳しくは、公式HPをご覧ください。
https://userweb.vc-net.ne.jp/yokopro/


<横澤丈二脚本のラジオドラマ放送中!>
ラジオドラマ甲子園
毎週日曜12:00~12:30
レインボータウンFMにて放送中!!
毎週1話、脚本・演出家、映画監督の横澤丈二が
オリジナルラジオドラマを書き下ろし、放送。毎週約15分の短編ラジオドラマと、
約15分のトークをお届けしているトータル30分のラジオ番組です。

人気シリーズ
「眉山の風よ!阿波の踊りに吹け!」
「エクソシスト事務所」など
ぜひサイマルラジオやリッスンラジオからお聴きください!
『 ラジオドラマ甲子園』の詳細は、ヨコザワ・プロダクションの公式HPまで!

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