戦慄実話「グリーンチルドレン」の正体ついに判明!? 未知の言語、謎の偏食… 3つの新仮説

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「Ancient Code」の記事より

 緑色の皮膚がヒ素中毒ではない場合のもう1つの仮説は、萎黄病(chlorosis)と呼ばれる症状である可能性だ。この病気は鉄分の欠乏に起因し、皮膚が緑色になるという。アグネスたちが普通の食事を摂るようになって栄養状態が改善したことで症状がおさまった説明にもなる。

 そして最後の3番目の仮説は、グリーンチルドレンは1173年のフォーナムでの地域紛争の犠牲者である“戦争孤児”であるとする説だ。

 米ウェブメディア「Mental Floss」の記事によれば、アグネスの言う聖マーティンはイングランド東部のサフォーク州西サフォーク地区にある「フォーナム・セント・マーティン」のことであり、ここで起きた紛争の犠牲となって、孤児になった子供たちが命からがらウールピットにたどり着いたというのだ。

「フォーナム・セント・マーティンは、ウールピットの近くの村で川で隔てられており、大きな鐘が鳴り響くベリー・セント・エドマンズからわずか数マイルのところにありました。子供たちが孤児になり、道に迷いながら自分たちだけで貧しい食生活を送り、最終的には、鳴り響く鐘をたどってフォーナムセントマーチンからウールピットに向かった可能性があります」(同記事より)

 戦争孤児たちのこの命がけの逃避行で栄養状態が悪化し、緑色の肌になったということになる。また、鐘の音に聞き惚れたというアグネスの話とも一致点が見出せる。

 しかし、これらの仮説のいずれかに近いものであった場合、なぜアグネスはその詳細について一言も語らなかったのか。あるいは精神的ショックで記憶喪失のような状態になっていたのだろうか。そして“エイリアン説”や“異次元ポータル説”の可能性は? 「ウールピットのグリーンチルドレン」は今なお我々に興味深い謎を投げかけている。

参考:「Ancient Code」、「Mental Floss」、ほか

文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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