トンガの100倍規模、1億人が死亡する破局噴火が日本に迫っている!? 過去のパターンと恐怖の一致

■「破局噴火」は必ずやってくる

 トンガの海底噴火の後、日本のメディアの多くが、「次は日本か?」といった形で国内で起きる大規模噴火の可能性について報道を始めた。たとえば『週刊現代』では、日本大学教授で『破局噴火―秒読みに入った人類壊滅の日』著者の高橋正樹氏(火山地質学)が、こう語る。

「トンガの噴火の100倍もの大規模噴火が、いつか必ず日本列島を襲います。人類や文明に大きな影響を与えるとされるVEI7〜8レベルで、『破局噴火』と名付けられています」(週刊現代、2022年1月28日)。

トンガの100倍規模、1億人が死亡する破局噴火が日本に迫っている!? 過去のパターンと恐怖の一致の画像3
7300年前の破局噴火の被害。「Wikipedia」より引用

「破局噴火」については、筆者はまだ日本のメディアがあまり取り上げなかった7年前から、最悪では日本が滅亡するような噴火が待ち受けていることを警告し続けてきた。たとえば2015年のトカナの記事では、鹿児島県の川内原発の再稼働について、多くの火山学者が巨大噴火の可能性を考慮して反対していることを紹介した。

 では、日本で破局噴火が起きると、どの程度の被害を被るのだろうか。これも筆者が5年前の記事で書いているように、神戸大学海洋底探査センターの巽好幸教授は「最悪の事態としては1億人が命を落とすことになる」(MBSニュース、2016年12月29日)と、日本が滅亡しかねない規模もあり得ることを認めている。

■「いつか」ではなく「いつでも」起こり得る

 巽好幸教授は最新の『週刊現代』でも、このような巨大噴火について言及しているが、ここでは今後の日本で巨大カルデラ噴火が起きる確率について、100年間に起きる確率は約1%であるとしている。だが、この数字を見て、ずっと先のことだろうと思ってはいけない。巽氏は、これは「決して安心できる数字ではありません。あの阪神淡路大震災も、前日までの地震発生確率は1%だったのです。いつ起きてもおかしくないと考えたほうがいいでしょう」と警告しているのだ。


 関東では首都直下地震、近畿・東海では南海トラフ巨大地震、そして九州では破局噴火の怖れありとなれば、今後の日本では住む土地を慎重に検討すべき時代に入っているようだ。破局噴火については、日本人として「いつか起きるかもしれない」ではなく、「いつでも起こり得る」こととして常に心にとめておくべきだろう。

参考:「週刊現代」、ほか

文=百瀬直也

超常現象研究家、地震前兆研究家、ライター。25年のソフトウエア開発歴を生かしIT技術やデータ重視の調査研究が得意。
Webサイト:百幸.com
ブログ:『探求三昧』
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Twitter: @noya_momose

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