プーチンがAIに関して語った話が深すぎる!「ロシアは人工知能技術を他国とシェアする、なぜなら…」
※ こちらの記事は2017年9月29日の記事を再掲しています。
「AI(人工知能)を制するものが世界を制す」。先日、ロシアのプーチン大統領が示したAIに対する見解は、ポジティブどころか「脅威」だった――。
■AI技術でリードした国が外交で優勢に
プーチン大統領は、「誰かがAIを使い国を支配することは非常に好ましくない」と言う。「ロシアがもしAI開発において他国よりも秀でたら、ロシアがその技術を独占するのではなく、他国とシェアする」。独裁的な面ばかりがクローズアップされがちなプーチン大統領だが、ことAIに関しては意外なほど慎重姿勢だった。
一歩引いた態度とはいえ、プーチン大統領のAIに対する関心は非常に強いことは確かだ。なぜなら、彼はAIの脅威をかなり具現化して述べている。「AIを搭載した無人機が戦争で勝つこともあるだろうし、政党からAIを奪われたら、その政党は降伏するしか選択の余地がない」。AIに寄り掛かりすぎるリスクをこうも現実的に思い描けるのは、それだけ関心が強いからに他ならない。では、なぜプーチン大統領はここまで悲観的な見方を、具体的に示すのか? そこには、歴史に基づく彼なりの根拠があるのだ。
「技術的に優位な国は、いとも簡単に外交面で優勢となってしまう」――これがプーチン大統領の理屈である。彼は第二次世界大戦を例にAIの成れの果てを予見しているのだという。
終戦に際して、原子力爆弾を製造し投下する技術が国の勝敗を決めてしまった。原子力に頼った国が、結局のところ国際政治においてリーダーの役割を勝ち取った。人の豊かな生活を実現するために技術開発は行うべきだが、そんな本来の目的から乖離して、人の生活を豊かにするどころか破壊し得る。
だから、AI開発は悲しく逆説的な運命を背負ったものなのだ――。これがAIに対するプーチン節である。このような「AIは危険物になり得る」との見識は、プーチン大統領に限らず、宇宙輸送サービス企業の設立者イーロン・マスク氏も同様に持っている。
■ザッカーバーグ「AIが豊かな暮らしに貢献」
こうした慎重な意見が出ている一方で「その解釈は違う。人類の豊かな生活の実現にこそ役立つのがAIだ」と、真っ向から反論する人物もいる。代表例が、IT長者でありフェイスブック創業者のマーク・ザッカーバーグだ。彼は自動安全運転装置付きの電気自動車を例に挙げ、「AIに反対するということは、人命をより多く救う自動車開発にも反対しているということ」と、突っぱねる。
このような両極端の議論は、最近の日本でも、ワイドショーや討論番組などで多く行われるようになった。独居老人が病気で自宅療養中に、AI搭載のドローンでその老人宅に食糧を運べるようにしたら「人の豊かな暮らし」に貢献できるはずだ、いや、AI搭載のドローンならストーキングも可能になるから脅威だ、などなど……。
結論が出ずじまいでいるのは、ロシアだけではなく日本でも同じだ。AIの存在意義については、しばらくはこの「どっちつかず」状態が続くだろう。
こうして考えると、ベストな方法は「良心と制御心をAIに埋め込む」といったところか。そうすれば、AIが人類に悲劇をもたらすようなことはしないだろう。とはいえ、その良心や制御心のボーダーラインを決めるのも、結局は人間の判断によるのであり、何だかんだAIの有効性は人間のコントロールありきとなるのだが……。
参考:「Disclose.tv」、「Express」、ほか
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