地球上のあらゆる問題を解決する「月爆破論」とは!? 核兵器で木っ端微塵に… ガチ検討されていた!
地球のために月を爆破せよ――。数学者による文字通りの“爆弾発言”に注目が集まっている。異常気象が続く地球にとっての“荒療治”は月を核爆弾によって木っ端微塵にすることであるというのだ。
■地球からの遠隔操作によって月を爆破
干ばつに山火事、洪水や海水面上昇などの異常気象と気候変動に見舞われる地球。これらの問題に抜本的な解決策はあるのか? あるアメリカの数学者はそこに大胆過ぎるソリューションを提案している。それはなんと、月を爆破して跡形もなく葬り去ってしまえばよいというのだ。
米アイオワ州立大学の数学教授、アレクサンダー・アビアン氏は、地球の衛星である月を爆破することで、人類の存続に関する事実上すべての問題を解決できると確信している。そして1991年に同大学の新聞で「月のない地球理論」を提唱したのである。
「(月面への)深い掘削によって大きな穴を開け、そこに原子爆発物を配置します。地球からの遠隔操作によってそれを爆発させます」(アレクサンダー・アビアン氏)
月を核爆弾で木っ端微塵にしてしまえというアビアン氏の論拠は、いったいどこにあるのか? 彼によれば、月がなければ地球の自転と公転がさらに安定するのだという。地球が安定することで、熱波や寒波、豪雨や豪雪やハリケーンなど季節性の異常気象が劇的に少なくなる。そうなれば食料供給も増え、資源をめぐる争いも減り――と、つまり月さえなければ、現在の地球と人類が抱えるあらゆる問題が解決へと向かうはずだというのである。
なかなかに大胆なアビアン氏の提言だけに、否定する声も少なくないのだが、アビアン氏は「私の考えを却下する人々は、ガリレオを否定した批評家に非常に近い」とコメントしている。自身が現代のガリレオ・ガリレイであるというのだ。
アビアン氏の提言に反対する人々が懸念しているのは、月を破壊すれば砕けた岩石が地球の衛星軌道上に溢れて次々に大気圏に落下し、そのうちの大きいものが燃え尽きずに地上に衝突するケースが増えるという点である。つまり、隕石の落下が相次ぐのではないかというのだ。はたしてアビアン氏の提言は実現可能なものして検討すべきなのだろうか。
■実際に検討されていた月への核攻撃
アビアン氏のアイデアはいったん保留するにしても(!?)、驚くべきことにかつて実際に月を爆破しようという計画が検討されていたというから興味深い。
英紙「Daily Mail」などによれば、米ソ冷戦中のアメリカで、核爆弾で月を爆破する計画が実際に検討されていたことが報じられている。
「プロジェクトA119」というコードネームの米空軍の秘密プロジェクトは、核弾頭を搭載したミサイルを月に打ち込み、核爆発で生じる激烈な核閃光をソ連側に目の当たりにさせてショックを与えることが目的であったという。
物理学者・レオナード・レイフル氏が、2000年にAP通信のインタビューで「もしも計画が実行されていれば、月の核爆発を見せつけてソ連を脅かし、(ソ連が史上初めて人工衛星の打ち上げに成功した)スプートニク・ショックで自信を喪失していたアメリカの威信を高められた可能性があった」と語っている。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊地球上のあらゆる問題を解決する「月爆破論」とは!? 核兵器で木っ端微塵に… ガチ検討されていた!のページです。月、衛星、異常気象、気候変動、環境問題、核爆発などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで