時間を巻き戻しても物事は元の状態に戻らないと判明！ 物理法則が崩壊「時間反転対称性の破れ」とは

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「３つのブラックホールの動きは、プランク長ほど小さいものでもその動きに影響を与えてしまうほど途轍もなくカオスであるのでしょう」（Boekholt氏）

　５％というのはあまり大した数値ではないように思えるかもしれないが、どのシミュレーションが時間反転対称性を破るかどうかはあらかじめ予測することができないため、結局のところ、３体系は根本的に予測不可能だという。

　この結果についてオランダ・ライデン大学の計算宇宙物理学者Simon Portegies Zwart氏は、こう語っている。

「時間を巻き戻せないということは、もはや統計学的な話ではありません。時間反転対称性の破れは、すでに自然の基本法則の中に隠されているのです。動く物体が惑星のように大きくても、ブラックホールのように小さくても、３つの動く物体からなる系はどれ１つとして時間の向きから逃れられません」（Zwart氏）

　今回の発見により、時間の謎がまた一層深まったと言えるだろう。いったい時間とは何なのか……今後の研究にますます期待したい。

参考：「Science Alert」、ほか

TOCANA編集部

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