気持ちが若ければ寿命が7.6年延びると判明! 1,000人調査で驚きの結果、長寿の新事実
気持ちが若ければ実際に若いのだろうか? 最近の調査で、自分がまだ若いと思っている高齢者は肉体的にも精神的にも若い傾向にあることが報告されている。
■気持ちが若ければ実際に若い
超高齢化社会を迎えている現在、栄養状態の向上とヘルスケアの進歩によって人々の寿命がさらに延び続けている。今日の我々にとって、いったい何歳から中年と老年なのだろうか。2018年に50万人もの人々がオンラインアンケートに回答した調査では、20代と30代の人々は平均して中年は40歳からはじまり、老年は62歳からはじまると回答した。一方、65歳以上の人々は、老年とは71歳以降であると回答。ここからわかることは、誰もが自分の老いを認めたくないということだ。20代、30代の時に40歳は中年だと思っていても、いざ自分が40代になった時、多くは自分はまだ中年ではないと考えているのである。
もちろん老化現象は現実のことであり、今のところそれを止める術はないのだが、では、加齢という現実を拒否することは、自分自身をだます欺瞞的行為なのだろうか。
2003年にハンナ・クーパー氏とサー・マイケル・マーモット氏は、ロンドンで働く1万人以上の公務員を対象とした調査を行い、老年の定義が健康と寿命に与える影響を検証した。
何歳からが老年であるのかについて、その答えはもちろんさまざまではあったのだが、全体的な傾向として老年期が早く始まると考えている人は、6年後から9年後までに心臓発作を起こしたり、心臓病にかかったり、体調不良になったりする可能性が高いことが確かめられた。
自分はまだ老人ではないと考えることは、ある意味で賢明な戦略であり、生活の満足度を向上させる可能性があるという。つまり、気持ちが若ければ実際に若いということになる。
■気持ちが若いと寿命が7.6歳延びる
これだけではない。米イェール大学公衆衛生大学院のベッカ・レヴィ氏も、オハイオ州で50歳を超えた1,000人以上を追跡調査し、いくつかの驚くべき発見をもたらしている。
例えば「去年と同じくらい元気がある」という質問に同意し、「加齢によって役に立たなくなる」とは思わないという、自分の老化について前向きな考えを持っていた人々は、そうでない人々よりも平均して7.6歳長生きしていたことが明らかになったのである。つまり、気持ちが若い人々は、8歳弱寿命が長いということになる。
さらに、独グライフスヴァルト大学のスザンヌ・ウーム氏が実施した新しい研究でも、老年期のはじまりがより遅いと考える人々は、平均寿命よりも長生きしていることが突き止められている。
気持ちが若いというということは、新しいことを学び、新たな計画を立てることでもあり、老後の生活により積極的に取り組む人々は、平均して長生きしている実態が明らかになっているのだ。
この研究では、肉体的な若さについて人々がどう考えているかはそれほど重要ではなく、重要なのは彼らがまだ精神的に発達し、成長できると信じているかどうかにあるということだ。
もちろん、これらの研究のどれも、老化のプロセスを魔法のように止めたり逆転させたりできることを意味しているわけではなく、加齢によって視力、聴覚、記憶、筋肉量、骨の強さは低減し、治癒にかかる時間も伸びる。そして高齢者はあらゆる種類の病気に対してより脆弱である。
若さの喪失を憂うのではなく、年をとるにつれて得られる経験と知識に焦点を合わせ、物事にどれだけうまく対処できるかに気付くべきであるということだ。年をとるにつれてより健康に配慮し、まだできることがたくさんあると信じることができれば、楽しみながら長生きすることができるのだろう。すでに始まっている“人生100年時代”をポジティブに過ごしていきたいものである。
参考:「BBC」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊気持ちが若ければ寿命が7.6年延びると判明! 1,000人調査で驚きの結果、長寿の新事実のページです。アンチエイジング、長寿、超高齢化社会などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで