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必ず起きる台湾侵攻で中国勝利は確実、日本はどうなる!? ロシアに北海道も奪われ… 本当に迫る危機をジェームズ斉藤が解説

2022.08.10 17:30

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必ず起きる台湾侵攻で中国勝利は確実、日本はどうなる!? ロシアに北海道も奪われ… 本当に迫る危機をジェームズ斉藤が解説の画像2 — イメージ画像：「Getty Images」

ジェームズ　　中国軍はロシアのハイブリッド戦を相当研究していますので、それぐらいのことは考えているはずです。

──今の話で台湾の状況が見えてきました。今後は台湾内の動きに注意すればいいんですね。

ジェームズ　　まずは台湾内でのデモですね。あとは謀略です。謀略には3つほどパターンがあって、盧溝橋方式、2014年ウクライナ方式、2022年ウクライナ方式というのがわかりやすいでしょう。

　盧溝橋方式は、PLAと台湾軍の軍事演習中に起こりうる偶発的な危機を作ることです。2014年ウクライナ方式は、平和的デモが暴力化し、ロシア軍が介入したものです。21年アメリカ議会突入事件も、平和的なデモだったはずが議会突入へとエスカレートしたのは極左等の「コントロールされた反対勢力」による工作でした。中共は台湾に大量の工作員を配置しており、いつでも「コントロールされた反対勢力」によるフェイクな暴力デモを演出できます。2022年ウクライナ方式はご存じのようにロシア軍がウクライナ国境を包囲してなだれ込むもので、台湾もこの形で侵攻されるかもしれません。いずれにしても、PLAの方が圧倒的に有利ではあります。

──そういったことを冷静に考えると、台湾の人々は戦う気がなくなりませんか？たぶん、台湾から脱出する人が続出して、戦わずして侵攻が終わってしまうかもしれませんね。

ジェームズ　　いえ、たぶん今後、飛行機が飛ばないようになり、台湾から逃げることができなくなると思います。現時点ではまだ飛行機も飛んでいますが、今後演習が激しくなれば飛行機もすぐにキャンセルになるでしょうし、海路も封鎖されるでしょうね。

──では、戦うしかないんですね。

ジェームズ　　ところが、そこは微妙です。漢民族は徹底して現世御利益を求めるので、抽象的な概念の為に死を選びません。ですから台湾独立のために命を賭けることはしません。

　さらに言うなら、台湾独立という構想自体が蒋介石及び国民党の売国ビジネスを永続化するための方便です。これが長じて米国の対中戦略の一つになってるだけで、台湾独立の正当性は最初からありません。

──確かに言われてみればそうですね。国民党が本土から逃げ込んできたからいま台湾独立と言っているだけで、台湾の人にとっては中国復帰ってそれほど抵抗ないかもしれませんよね。

ジェームズ　　1949年当時は反共主義が強く、独立派もしっかりしていました。その精神が今も残っているのであれば独立の正当性はあります。しかし、元々浙江財閥が牛耳っているような土地柄ですから、今はもう金がすべてです。金のある方に流れていくだけです。

──ということは、やはり江沢民派の動きがこれからの注目点ですね。

ジェームズ　　習近平を台湾有事に引きずり込み、米国製の武器でPLAを徹底的に叩くことができれば江沢民派の勝ちです。一方、11月までに完璧に台湾軍を叩くことができれば習近平の勝ちです。ただし、どちらが勝っても台湾は中国のものになります。浙江財閥も中国に吸収されてしまいます。そうなった時こそが日本の危機です。PLAがどさくさに紛れて与那国島を実効支配する可能性はかなり高いです。

　さらに怖いのは、与那国を取られても日本は何も抗議せず、米軍も動かなかった場合です。そうなると今度はロシアが北海道を狙ってくるかもしれません。前にも言いましたが、北海道には米軍基地がありません。ですから、カムチャッカ半島を南下し、国章を付けない特殊部隊のスペツナズが電撃侵攻してきてもおかしくありません。北海道併合の野望は、スターリン時代からロシア軍の参謀本部で作戦計画が練られていますので、いつでも本格的な侵攻が可能なのです。

──でも、そうなるとロシアは米軍と直接対決になりますが。