ツタンカーメンの墓を発見したハワード・カーターの正体は「盗掘犯」だった! 決定的証拠で確定

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画像は「The Guardian」より引用

 世界で最も有名な古代エジプトのファラオの墓といえば、ツタンカーメン王の墓が筆頭に上がるだろう。1922年、考古学者のハワード・カーター(1874〜1939)がエジプトの「王家の谷」にてツタンカーメン王の未盗掘の墳墓を発見した。ほぼ完全な状態で見つかった墳墓は初めてだったため、世紀の大発見とされた。

 しかし、そんなカーター氏には“とある疑惑”が当時からつきまとっていた。彼は墳墓が公に発表される前に、墓の中に残されていた副葬品や遺物の一部を密かに持ち出していたのではないかと言われているのだ。

 これはあくまで疑惑どまりだったのだが、先日カーター宛の書簡が発見され、どうも彼が本当に遺物の一部を密かに持ち出していた可能性が高まったのである。問題の書簡は、言語学者であるアラン・ガーディナー卿が1934年にカーターに送った未発表の文書で、象形文字を翻訳した報酬としてカーターから贈られた古代エジプトのお守りについて触れていたのである。

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ハワード・カーター 画像は「Wikipedia」より引用

 書簡の中で、ガーディナー卿はもらったお守りをカイロのエジプト博物館の館長に見せたところ「ツタンカーメンの墓から盗まれたものであることは間違いない」と言われたと書かれており、「私は、このような厄介な立場に置かれたことを深く後悔しています」とカーターを非難していた。また、「当然ながら館長にはあなた(カーター)からお守りを入手したことを伝えませんでした」と、カーター氏が墓から盗み出した事を決定づける言葉も含まれていたという。

 この書簡から、「カーターが本当に遺物を盗み出したのはほぼ間違いないと見てよい」と専門家は語っている。彼がいったいどれほどの遺物を盗み出したのかは不明なままだが、今後はその偉業に対する評価も大きく変わっていくことになるだろう。

参考:「The Guardian」、ほか

【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】

文=勝木孝幸(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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