クリスマスに死体を喰らった殺人鬼! 出会い系アプリが引き起こしたカニバリズム事件
ラトゥンスキーがケビンさんを殺害するまで
2013年、ラトゥンスキーは自分の子供4人のうち2人を誘拐し、離婚した元妻に返還することを拒否したとして逮捕された。2014年2月、裁判を受ける能力がないと宣告され、同年5月に外来治療を命じられた。翌年1月に能力が回復したとされたが、翌月に訴訟は棄却された。
2016年12月、ラトゥンスキーはアーノルドさんと結婚した。アーノルドさんがラトゥンスキーが精神に異常をきたしているのを知ったのは2019年になってからだったという。同年2月、ラトゥンスキーは常軌を逸した行動を理由に、長年従事してきた化学者としての職を解雇された。
2019年7月、ラトゥンスキーは養育費の不払いで逮捕され、4日間刑務所に収監された。翌月、元妻のエミリーさんは、元夫が薬の服用を中断して支離滅裂なことを口走るようになったと主張し、元夫の育児時間を一時停止するよう申し立てた。10月23日、養育費未払いによるラトゥンスキーの逮捕について、裁判所から令状が発行された。同年9月から、ラトゥンスキーはアーノルドと別居していた。
2019年11月25日午後4時頃、ラトゥンスキーの隣人が、ラトゥンスキーの家から逃げてきた男性(当時29)を保護して警察に通報した。男性は革のキルトをまとったいたがほぼ全裸に近い姿で、口から血を流していた。ラトゥンスキーの家の地下室に鎖でつながれていたという。ラトゥンスキーは警察に対して、革のキルトが自分の所有物で、高価なものだったので男性を追いかけたと説明した。男性は、ラトゥンスキーの家で起こったことは合意にもとづいていて、革のキルトを返還した上で、ラトゥンスキーを起訴しないことに同意したとされる。ラトゥンスキーは逮捕されなかった。
この事件の2週間後、ラトゥンスキーはケビンさんを殺害した。
精神的に病んでいた男同士が引き起こした悲劇
美容師のベーコンさんは、身長が180センチを越える大柄の体格で、頭部は生え際が後退し、髪の毛を染めていた。ファッションにも関心があり、その姿は常に目立つものだった。
ベーコンさんは多様な同性愛者コミュニティを求めてシカゴに引っ越すことを計画していた。しかし、経済的な困難のせいで計画を実行に移せず、ミシガン州スワーツ・クリークにとどまっていた。
友人によると、ベーコンさんにはうつ病と身体イメージに悩みを抱えていて、時として自傷行為に及んだという。ベーコンさんは感情的に暴食して拒食と過食を繰り返したり、足と腕を切ったりした。薬を過剰摂取して胃を洗浄されたこともある。2019年11月には何度も自分の体を切り、精神科治療センターに入院した。
ベーコンさんはうつ病に悩まされながら、いつも誰かに愛されていると感じたいがために、オンラインで新しいパートナーを探していた。一方で、デートした男性からしばしば心理的に虐待されることもあったとされる。
ラトゥンスキーは、ベーコンさんが自らの命を絶ってほしいと望んだと主張した。その上で、ベーコンさんの痛みを最小限に抑えるためにナイフで殺害した後、遺体から血を抜いて、睾丸を取り出して食べたと説明した。
精神的に病んでいた男同士が出会うことで悲劇が引き起こされたのかもしれない。今後の裁判で真相が明らかになることを願いたい。
参考:「Oxygen」、「Rolling Stone」、ほか
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