頭蓋骨に穴を開けて「永続的にハイ」 トレパネーションを現代に蘇らせたバート・フーゲスとは?
メレンとフィールディングは、フーゲスと決別した後に結婚し、2人の子供をもうけた。メレンは再度セルフトレパネーションに挑戦したが、穴が小さすぎたため、これといった変化を感じられなかった。数年後に再挑戦して成功した4時間後、意識がハイになったのを実感したという。
メレンの良好な変化を確認したフィールディングは、1970年にセルフトレパネーションを実施し、その様子を撮影した映画『ハートビート・イン・ザ・ブリテン』を制作した。
フィールディングは、28年間をともに過ごしたメレンと離婚した後の1998年、科学と政策の両面から薬物の調査を支援する慈善信託団体「ベックリー財団」を設立した。2000年には、1970年に開けた穴がふさがってしまったと感じ、メキシコシティで頭に2つ目の穴を開けた。
世界的に注目されるトレパネーション
トレパネーションは1990年代以降、インターネットの普及を背景として世界的に注目されるようになった。
日本では漫画家の山本英夫が、トレパネーションをテーマとした漫画『ホムンクルス』を2003~2011年に連載し、2021年には同作品の実写映画が公開された。同作品に情報提供者として関わった身体改造ジャーナリストのケロッピー前田による積極的な紹介もあり、日本でもトレパネーションが広く知られることとなった。
トレパネーションは、古代文明で行われていた外科手術をルーツとする。考古学者は、南極大陸を除くすべての大陸で、穴の開いた頭蓋骨を発掘した。その一部は紀元前10,000年にまでさかのぼる。ローマ帝国時代のギリシャで活躍した医学者のガレノスは、脳出血によって引き起こされた頭蓋内圧を軽減するために患者の頭蓋骨に穴を開けたとされる。
古代人の頭蓋骨の穴が意識の覚醒のために開けられたものであると考えるのは、マッドサイエンティストの妄想なのか、それとも科学的な根拠のもとづいた真実なのかは、いずれ明らかになるのかもしれない。
参考:「Mad Scientist Blog」、「CABINET」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊頭蓋骨に穴を開けて「永続的にハイ」 トレパネーションを現代に蘇らせたバート・フーゲスとは?のページです。頭蓋骨、LSD、ドリル、トレパネーションなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで