科学者が極小ブラックホールの作成に成功! ワームホールによるワープは可能だと判明

画像は「Getty Images」より

 遠く離れた場所を結んでワープを可能にする「ワームホール」はSFをはじめ創作の世界ではよく登場するもの。ワームホールは宇宙の異なる場所にある2つのブラックホールを結びつけ、旅行者が通過できるトンネルを作るという描写が行われる。一見すると単純なコンセプトのように思えるかもしれないが、実現させるのはかなりの困難が伴うものだ。

 かつて、物理学者のアルバート・アインシュタインとネイサン・ローゼンの2人が、一般相対性理論に関連してこの概念を真剣に検討し「アインシュタイン-ローゼンブリッジ」と呼ばれるものの存在を理論的に証明した。しかし近年、物理学者たちは、このような構造の物体が「実際に誰かが通過できる」ほど長く安定した状態を維持できる可能性について、重大な疑念を投げかけている。空間や時間に破綻をきたしたり、中を通る人や物が耐えられない可能性が極めて高いからだ。

 しかし先日、ジョセフ・ライケン氏ら複数の科学者たちが量子コンピュータで2つの「極小ブラックホール」をシミュレートし、その間に安定したワームホールを作り出すことに成功したことを明らかにした。さらに、このワームホールを通して離れた2点にメッセージを送信することにも成功したのだという。

 もちろん、これは量子シミュレーションの結果であり、実際に物理的なワームホールで行われた実験ではないことを強調する必要がある。しかしそれでも、実際にワームホールを作ることが遠い未来には可能かもしれないことを実証しているのだ。

 創作の世界にしか存在し得なかったワームホールが実現する日もそう遠くないのかもしれない?

参考:「Unexplained Mysteries」ほか

【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】

文=勝木孝幸(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

ミステリーニュースステーションATLAS編集部員
ミステリー&オカルト専門ニュースサイト「ミステリーニュースステーションATLAS」では、UFO、UMA、幽霊、怪談、都市伝説など過去から最新のニュース紹介。

勝木孝幸(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)の記事一覧はこちら

※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。

人気連載

現実と夢が交差するレストラン…叔父が最期に託したメッセージと不思議な夢

現実と夢が交差するレストラン…叔父が最期に託したメッセージと不思議な夢

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.11.14 23:00心霊
彼女は“それ”を叱ってしまった… 黒髪が招く悲劇『呪われた卒業式の予行演習』

彼女は“それ”を叱ってしまった… 黒髪が招く悲劇『呪われた卒業式の予行演習』

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.10.30 23:00心霊
深夜の国道に立つ異様な『白い花嫁』タクシー運転手が語る“最恐”怪談

深夜の国道に立つ異様な『白い花嫁』タクシー運転手が語る“最恐”怪談

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.10.16 20:00心霊
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.10.02 20:00心霊

科学者が極小ブラックホールの作成に成功! ワームホールによるワープは可能だと判明のページです。などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで