奇祭「ウォダベ族」の美男子コンテスト! 女性は選んだ男性と即セックス、既婚者もOK
今夜21時から放送される『クレイジージャーニー』(TBS系)は、奇怪遺産フォトグラファー・佐藤健寿氏が登場。南太平洋のバヌアツで、過去最高の奇祭を激写する様子が取り上げられる。 奇祭といえば、日本国内だけでも「かなまら祭り」や「御柱祭」に「裸祭り」など、挙げればキリがないほどであるが、過去にTOCANAでは、遊牧民たちの間で数千年前から続く「ゲレウォール」を紹介している。
この祭りの期間中、ユニークな価値観と豊かな文化的儀式を有していることで知られる「ウォダベ族」は、女性審査員とのセックスを求めて男性たちが美しさを競うのだという。彼らはメイクに使う特別なフェイスパイダーを手に入れるために、1,400km(!)もの距離を徒歩で移動するというのだから、美へ対する並大抵でない執念が伺える。2020年、まるで物語に登場する妖精のようなこの部族について取り上げた際の記事を再掲する。
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※ こちらの記事は2020年5月22日の記事を再掲しています。
アフリカの遊牧民「ウォダベ族」は、ニジェール、カメルーン、ナイジェリア、チャドを移動して生活する遊牧民族だ。この地域の最後の遊牧民であるウォダベ族の数は、16万人から20万人と推定されており、美しい服装と豊かな文化的儀式で知られている。
ヘアメイクやファッションは、多くの女性にとって興味の対象であり、また男性よりは時間をかける部分でもあるだろう。しかし遊牧民族のウォダベ族にとって、これらの「美」にあらゆる努力を払うのは男性だ。
ウォダベ族の男性は、どこにでも手鏡を持ち歩き、頻繁に自分の顔をチェックする。そして早朝、牛の群れの世話をする前でも、しっかりメイクを施し、ヘアスタイルを整える。
彼らは普段、数十人のグループ――妻、子ども、兄弟たち、そして親族年長者たち――とともに徒歩かロバ、またはラクダに乗って移動し、それぞれの放牧地に数日間滞在するという生活をしている。
男たちが美を競う奇祭「ゲレウォール」
しかし雨季が明ける9月は、彼らにとって祭りの季節だ。ウォダベ族は年に1回、女性が男性を選ぶ祭りとして知られる「ゲレウォール」に参加する。
数千年前から1000人以上の人が集まるようになった、この「ゲレウォール」は、普段は会うことのない遊牧民たちの出会いの場であり、「妻を盗む祭り」とも言われている。
ウォダベ族の若者たちは、ゲレウォールの一部として、1週間にわたって「ヤアケ」の儀式ダンスを、女性たちの前で披露する。
そのダンスでは、それぞれの血統グループに分かれた男性陣が、別の血統グループの3人の若い女性が審査するコンテストに参加する。そこで審査員女性に選ばれることは、「美しい男性」として認められる大変な名誉であり、また同時に、審査員とセックスをする権利を得ることでもある。
ウォダベ族は男女ともに、子ども時代に長老会によって初婚の相手が決められ、若年で結婚する。しかしウォダベ族は一夫多妻制で、結婚していても他の人と性的関係を持つことはタブーではない。実際、祭りに参加するウォダベ族の若者のほとんどは、結婚している。
そして非常に面白いのは、セックスに関して選択権を持つのは女性なのだ。
この祭りでは男性が着飾って女性にアピールし、女性の審査員によって選ばれ、セックスをする権利を得る。男性を選択する基準はルックス、魅力、ダンス能力、体力である、という。
審査員の女性は気に入った男性に軽く合図し、日没後、二人は一夜を共に過ごす。その女性が既婚者であれば、現在の夫と別れ、新しい男性と再婚する場合もある。もしくは気に入った男性と、一夜限りのセックスを楽しむことも許される。
男性に美しさが求められる文化
ウォダベ族の文化では、男性の美しさはきわめて重要なことである。具体的には、濁りのないきれいな白目、白い歯、高身長、そして筋肉質かつ細身の身体である。
参加する男性たちは、特別な場所でとれるオレンジ色のフェイスパウダーを手にするために、往復1400kmを徒歩で移動する。そして、何日もかけて衣装の準備をし、当日も6時間以上かけて入念に着飾り、ヘアメイクをする。メイクは歯や白目の白さを強調するよう工夫し、髪に羽根をつけるなど、背の高さを強調するために、美しい頭飾りを着用する。
また踊りが上手で、一昼夜の間、踊り続けられる体力もとても重要だという。彼らは目を大きく見開き、美しい白目と歯を見せ、自分の美点を女性審査員に強調しながら踊る。
ウォダベ族の文化の中心は美しさだ。一体、いつから、彼らのユニークな価値観が出来上がったのだろうか。ウォダベ族は文字を持たない民族らしいが、彼らの価値観をもっと知りたくなった。
参考:「Daily Mail」「BBC」ほか
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