新型コロナウイルス最初の感染者は武漢ウイルス研究所の中国人科学者! 米国政府情報筋が指摘、やはり研究所で作られた人工ウイルスか

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 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の起源について、自然由来説と研究所漏洩説がしのぎを削ってきた。後者に関しては“陰謀論”として嘲笑されることもあり、良識ある人々は自然由来説を自明の真理かのように喧伝してきた。しかし、ここに来て、風向きが変わってきたようだ。

 今年2月、FBI(米連邦捜査局)のクリストファー・レイ長官が、新型コロナウイルスの起源が中国政府が管理する研究所である可能性が最も高いとの見方を示しが、このたびニュースメディア「Public」(6月14日)の調査により、新型コロナウイルスの最初の感染者、いわゆる「患者ゼロ」の1人が、武漢研究所の研究者だったことがわかったという。

 同メディアのインタビューに応じた複数の米国政府関係者によると、このウイルスに最初に感染した「患者ゼロ(patient zero)」には、SARS様コロナウイルスに関する武漢ウイルス研究所のウイルスの感染力を高める「機能獲得」研究を主導した研究者であるBen Hu氏が含まれていたとのことである。

 患者ゼロはBen Hu氏の他に、Yu Ping、Yan Zhuの3人。いずれも武漢ウイルス研究所のメンバーだ。特にBen Hu氏は武漢ウイルス研究所の疫学者で、「コウモリ女」とあだ名される石正麗氏の後継者と目される人物。

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Hu Ben氏(画像は「YouTube」より)

 2020年初頭から研究に関連したパンデミック発生の可能性について疑問を呈してきた、ヒトゲノム編集に関する世界保健機関専門家諮問委員会の元メンバー、ジェイミー・メッツル氏は、「Ben Huが誰よりも早くCOVID-19で病気になったことが証明できれば、ゲームチェンジャーになる」と述べている。

 来週、合衆国国家情報長官(DNI)は、新型コロナウイルスに最初に感染した可能性の高い武漢ウイルス研究所の3人の科学者の名前を含む、これまで機密扱いだった資料を公開する予定とのことだが、これが公にされれば研究所漏洩説は決定的となるだろう。

 パンデミックが始まる2年前の2017年12月29日、中国国営テレビは、Ben Huが実験室で検体を扱う様子を見ているシーンを含む動画を放映したが、防護服を着ていなかったことが指摘されている。「The Times」などによると、SARS様生ウイルスを使ったウイルス研究は安全レベルが低い「BSL-2」で行われていたという。ますます感染のリスクは高かったことがうかがえる。

 また、もし研究所漏洩説が決定的となればアメリカ国立アレルギー・感染症研究所 (NIAID) 所長であるアンソニー・ファウチ氏への責任追及も始まるだろう。というのも、2014年、オバマ大統領はその危険性から機能獲得研究に対する連邦政府の資金提供を禁止したにもかかわらず、NIADとその主要な助成先であるエコヘルスアライアンスはSARS様ウイルスに関する中国の研究は機能獲得研究に該当しないとして、資金提供を行っていたのだ。

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アンソニー・ファウチ氏(画像は「Getty Images」より)

 2018年3月、武漢ウイルス研究所、エコヘルスアライアンス、およびノースカロライナ大学は、SARS様コロナウイルスに「フーリン切断部位」をエンジニアリングし、これが増殖して病気を引き起こす能力にどのように影響するかを研究するために、DARPA(米国国防高等研究計画局)に1400万ドルの助成金を申請。

 DARPAは助成金を拒否したものの、武漢ウイルス研究所は研究を進めていたことは、「The Times」が報じている。米国の共同研究者が名乗りを上げ、武漢の科学者が2019年にSARS様ウイルスにフーリン切断部位を入れたと述べたという。新型コロナウイルスの感染力の強さはこの独特なフーリン切断部位に由来するという指摘もある

 以前から新型コロナウイルスの漏洩説を主張してきたマサチューセッツ工科大学とハーバード大学のブロード研究所で遺伝子治療と細胞工学を専門にするアリーナ・チャン氏は、今回の件についてこう話している。

「私は陰謀論者として批判されました。もしこの情報が2020年5月に公開されていたら、科学界やメディアの多くがこの3年間、海鮮市場のタヌキやセンザンコウについてとりとめもない話をしてきたか疑問です。」(チャン氏)

 この情報がもっと早く出ていれば、各国政府はパンデミックに対して異なる対応をしていたかもしれない。またチャン氏は「正当性を証明された気分ですが、悔しいです」とも話している。「もしこれが実験室で強化された病原体である可能性が高いとわかっていたなら、もっと違うことができたはずです。このパンデミック全体が形を変えていたかもしれません」とのことだ。

 メッツル氏も、「ファウチ博士を含む米国政府関係者が、初日からCOVID-19の研究関連由来の可能性が非常に高いと述べ、武漢ウイルス研究所でどんなウイルスが保有され、そこでどんな研究が行われ、誰がその研究をしているかほとんどわからないことを明らかにしていれば、我々の国家および世界の対応は劇的に変わっていたでしょう。今こそ、全容解明が必要なのです」と指摘した。

 果たしてDNIは発表で患者ゼロの名前は出てくるのか、今後の動向からますます目が離せない。

 ところで、これまでも陰謀論だと嘲られてきたことが後に真実だと判明することはいくつもあった。フェイクニュースとレッテルを貼り、デマの拡散を防ぐという名目で言論を封殺することは容易だが、それがメディアコントロールであることは今もほとんど指摘されていない。ここ最近になってやっと新型コロナウイルスの人工ウイルス説や新型コロナウイルスワクチンに対する批判的な言説が“許容”されてきたが、パンデミックとともに抹殺されたオルタナティブメディアは数えきれない。だがそうした努力とは裏腹に、世界は本当に陰謀だらけだということがますます明るみに出つつある。新型コロナウイルスの起源が明らかになり、研究所から漏洩したことが真実だと確認されたならば、読者の知る権利を奪って来たオルタナティブメディアへの言論弾圧も批判されてしかるべきだろう。

参考:「Public」「Washington Post」「The Times

文=S・マスカラス(TOCANA編集部)

3代目TOCANA編集長
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