世界はロシア側に向かっている! 米露が秘密外交、ウクライナ切り捨ては確定路線、日本の未来に暗雲!?=ジェームズ斉藤
【連載:某国諜報機関関係者で一切の情報が国家機密扱いのジェームズ斉藤(@JamesSaito33)が斬る! 国際ニュース裏情報】
──ジェームズさん、今日はどうしたんですか? 何か重要な話があると。
ジェームズ:先月G20があり、ロシアのプーチンと金正恩が首脳会談があり、ゼレンスキーの訪米、日本では内閣改造がありました。これを総括をしておかないと日本人の将来はかなり暗いものになってしまうと思ったので取材をお願いしました。
──わかりました! お願いします!
ジェームズ:まず、いま全世界でウクライナのポイ捨ての動きが加速しているのはご存じですよね?
──ゼレンスキーがアメリカの議会に行ったり、国連会議に出席して、金よこせ、武器よこせと言ってるのはたぶん焦りなんですよね(苦笑)。
ジェームズ:断末魔ですね(苦笑)。アメリカ議会では日本円で480億円をぶんどってましたが、前回、渡米した時は数兆円をもぎ取ってましたからかなりの減額です。しかも、目当ての長射程地対地ミサイル「ATACMS」の供与も見送りです。
──渡米前は「ウクライナが負けたら世界戦争が起こるぞ!」とか言って散々脅しまくってましたけど(苦笑)。
ジェームズ:そういうカツアゲには誰も付き合わなくなってきたということです。(苦笑)。「ウクライナが負けたら世界戦争が起こるぞ!」など軍事的な根拠のない非常にお粗末な脅迫で、ロシアが勝てば逆に米中露の大国3カ国間でバランスがとれ、周辺国は局地戦に巻き込まれますが、第二次世界大戦の「アメリカvsナチスドイツ」のような大国間の戦争は絶対に起きません。なにしろ、米中露は核保有国ですからね。
──逆に安定すると(苦笑)。
ジェームズ:そうです。なお、日本は米中露の周辺国の一つなので、台湾有事という局地戦が起こった場合当然巻き込まれますが。いずれにせよ、アメリカ国内では今までの「ウクライナ万歳!」の世論のフェイクさが最近バレるようになり、このような冷静な軍事の観点に立った議論がされています。やはりこうなった背景は、ゼレンスキーが今年の夏に大々的に反撃し、ウクライナからロシアを一掃すると言っていたのにほとんど何も変わっていないからです。
──ウクライナ東部及びクリミアはいまだにロシア領のままですよね。
ジェームズ:ロシアは、作戦は杜撰なんですが、確実に取るところは取っているのです。これについては私は2022年2月のロシアのウクライナ全面侵略開始前から「ウクライナ東部及び南部は軍事目標の最低ラインとして確実に取りに行く」と言っていました。西側諸国ではロシア軍の技術の遅れや兵士の士気の低さ、ワグネルの反乱をもって「ロシアは終わった」という観測がまん延していますが、それはロシアをまったく知らない、諜報分析に素人な人たちの楽観的分析です。以前にも私はX(旧Twitter)で発信していましたが、「ロシアは滅茶苦茶な戦術で悪名高いが、戦略ではほぼ失敗しない」というのはロシア史における永遠の法則です。
──ロシアは杜撰だけど大枠は外さないと。実際、クリミアでは選挙までやりましたからね。
ジェームズ:ロシアが完全に掌握しているということですね。こういうのもあって、ウクライナにいくら金を出しても戦争は膠着状態で、西側諸国がすり減るだけじゃないかといったことが見えてきてしまったんですね。ゼレンスキーにしても、ウクライナの領土を奪還するとか、領土を守るなんて気は毛頭ありません。彼が求めているのは欧米からの大量の補助金でそれを自分の口座に流して自分だけが逃げられるようにしているだけです。その証拠にゼレンスキー政権の閣僚の娘がつい最近ラスベガスやハワイで豪遊していたことがバレてしまいました。なんと、その娘は豪遊中の画像や動画をInstagramに投稿してしまったんです(苦笑)。
──脇の甘いバカ娘ですね(苦笑)。
ジェームズ:そうなんですね。ハワイでヨットに乗ってるんですよ、祖国が戦争中なのに(苦笑)。娘がこんなですから親の閣僚たちの感覚も推して知るべしで、戦争に勝つ気や領土の復活なんてまったく考えていないんですよ。
これはロシアも一緒で、SVR対外諜報機関のトップのナリシキンの奥さんはいまフランスに住んでいます。フランスの高級住宅街の24時間セキュリティ付きの超豪邸に住んでいますからね。なにが「ロシア対NATOの戦争だ」と言いたいですね(笑)。
──ロシア側にはバカ妻ですか(苦笑)!?
ジェームズ:ウクライナ戦争がいかにフェイクなのかということですよ。この戦争は支配層の勝手な都合で非支配層の一般国民が戦場に駆り出されて大量にムダ死にするという点で、いかにも「ロシア的」であり、ロシアもウクライナも完全に「同類」ということが証明されました。そういうことをすべてわかった上でバイデン政権は私利私欲のためにウクライナ戦争に付き合ってきたのですが、来年は大統領選挙ですから、それまでに停戦なり休戦なりなにかの形で目処をつけたいんです。来年の選挙まで約一年強になって来たので、もうそろそろ国民に対して「成果発表」をする必要が出て来たということです。バイデンからすれば、ウクライナで人が何人死のうが、領土を取られようが関係ありませんからね。
──なので、今回の訪米ではゼレンスキーに対して冷たかったわけですね。
ジェームズ:それだけではありません。バイデン政権は今年の4月からクレムリンと秘密外交を始めたんです。
──秘密外交!? でも、以前、ジェームズさんはウクライナ戦争が始まった頃から米露の代表が会っていたと言ってましたよね?
ジェームズ:それはまた違うチャンネルです。前のものはクレムリンとホワイトハウスのホットラインでした。アメリカ側はジェイク・サリバンというナショナル・セキュリティ・アドバイザー(国家安全保障担当補佐官)が担当し、ロシア側はニコライ・パトルシェフという同じくナショナル・セキュリティ・アドバイザーでプーチンの最側近が担当していました。しかし、これは公式なチャンネルなので対話があれば、こういうことをやりましたとホームページで公開しないといけないんです。当然米露間で議論された内容すべてが公開されることはありませんが、やはり対話をしたこと自体が公開されているので、これは厳密には秘密外交ではありません。しかし、今年の4月から行われているのは完全な秘密外交です。政府の正規ポストを持っていない外交評議会(CFR)というシンクタンクの所長リチャード・ハースやバイデン政権に近い有識者たちがアメリカ側の代表みたいな形で毎月モスクワに行ってます。ちなみに、このCFRは1921年にロックフェラー家がニューヨークで作ったものです。一方、モスクワ側の代表者はセルゲイ・ラヴロフ外務大臣で、本当であれば、今のアメリカの国内政治ではロシアに行くこと自体がスパイ行為になるのですが、堂々と行っています。
──堂々と行っているのに秘密外交ですか?
ジェームズ:秘密外交のはずなのですが、バレてしまったんです(苦笑)。リチャード・ハースたちは諜報のプロではなく、学者や元政府のトップ官僚で、バイデンに近いというだけで選ばれた人たちですから、ジェーナリストをかわすノウハウとか、秘密の通信手段なんか持っていません。つまり、訓練を受けていないど素人の「アメリカのオジサンたち」に諜報任務を与えているわけですから、当然バレバレです。
──アメリカも杜撰ですね(苦笑)。ともかく、アメリカとロシアがウクライナを出し抜こうとしていると。具体的にどんなことを話し合っていたんですか?
ジェームズ:アメリカ側の事情としては2024年に選挙があるのでウクライナ戦争が何らかの形で決着してないとバイデンも選挙に負けるかもしれないと。なので、落とし所を米露で見つけようということです。ここで肝心なことは、ウクライナは完全スルーで、すべてをクレムリンの密室で決めようとしている点です。ホワイトハウスではなくクレムリンの密室で決めよう、ということなので、いかにバイデン政権が実はゴリゴリの対露融和派かわかりますね。バイデンが叫ぶ「ウクライナ万歳!」のスローガンほどフェイクなものはないです。
──確かにそうですね。そして、フェイクの結末はもう決まってるんですか?
ジェームズ:ロシアが取ったドネツク、ルハンスク、クリミアはもうロシアのものでいいだろうと。ウクライナはもう取られたところは諦めろと(苦笑)。
──ウクライナの意向は完全に無視なんですね。
ジェームズ:当然です。ですから、最近、イーロン・マスクもウクライナ戦争に対する発言が変わってますよね。持ち運びできる衛星基地局スターリンクをもう無償提供しないと。彼はどちらかというと民主党ではなく、共和党側ですけど、ウクライナでスターリンクを使わせるのは良いプロモーションだったんですよ。しかし、もう提供しないと言い始めました。これはマスクがアメリカ生まれではないので大統領選に出馬できないのと、将来の大統領を乗っ取るための一種の政治工作であり、風向きが変わったのを確実に捉えた結果です。
──スターリンクがないとウクライナも戦争できないですよね。
ジェームズ:はっきり言ってインターネットがまったく使えなくなりますから通信だけでなく、ミサイルなどのデジタル機器が一切使用不能になって戦争遂行は不可能になります。ですから、ウクライナ側もジワジワ追い詰められてきて、落とし所を決めないとやばいんじゃないかという雰囲気が漂い始めています。
まあ、これがいまの世界の現状です。そういう中で、先日インドでG20が開催されましたが、インドのモディ首相は中国、ロシアを批判する部分を声明文から削りましたよね?
──そうですね。報道ではモディ首相の舵取りが上手だったと書いてあったと思いましたが。
ジェームズ:いえいえ、舵取りなんてものではありません。声明文には中国、ロシアを批判する部分が盛り込まれていたのです。それをモディ首相が独断で削ったんです、各国には無断で(苦笑)。
──えっ、勝手にやったんですか!? そういうのはありなんですか!?
ジェームズ:まあ、主催国ですからやろうと思えばできますよ。しかし、例えば、日本の首相だったらビビッてやりませんよ(苦笑)。しかし、インドはいま経済発展著しい国であり、また、グローバルサウスの盟主の座を狙っていますから、西側諸国もうかつに文句も言えないのです。
──インドの力はいま本当に上がっていますよね。
ジェームズ:インドはいまグローバルサウスのトップになるという戦略をとっています。グローバルサウスの国から見れば、ウクライナ戦争はロシア側ですからロシアを非難するなどありえないのです。なにしろ、アフリカの国々ではいまワグネルTシャツがバカ売れですからね(笑)。それに加えて、ウクライナは恐喝まがいのおねだりですから人気が出るわけがありません。というか、最重要産業である農業が壊滅状態になり欧米からの補助金や武器供与も打ち切りになるかも知れないいま、ウクライナの中身は完全にスカスカな状態なので、「恐喝が国家戦略」のレベルに成り下がっているのが現状です。
──ゼレンスキーなんていつ戦場にいるんだよ、どこにいるんだよって話ですよね。
ジェームズ:本当にそうです。グローバルサウスのトップを目指すインドからすればウクライナの事情など後回しです。よって、ああいう声明文を出したわけですが、これによってウクライナ離れはさらに加速しているのです。
さらに金正恩がウラジオストクに行ってプーチンと首脳会談をしました。プーチンは自ら宇宙センターなんかを案内したわけで、これは格別の扱いです。
──北朝鮮がロシア寄りというのはそれほど驚く話ではないと思いますが。
ジェームズ:私が一番気になったのは金正恩が人民服ではなく、スーツを直用していたことです。これまで金正恩はどこに行くにも人民服でした。なのに今回に限ってスーツというのは意味深です。私の分析では金正恩は北朝鮮の原点に戻ろうとしているのではないか、ということです。北朝鮮の原点とは親ロシアです。親中国ではありません。
──ああ! だから、人民服を脱いだと!
ジェームズ:はい。これまでの北朝鮮は中国の属国みたいな感じでしたが、北朝鮮の人民的にはもともと抵抗が強くありました。そういう中でロシアが完全に反米勢力の中心になっているので、北朝鮮から見れば、それは本来のロシアに戻ったことを意味するので近づく価値があるのです。また北朝鮮で指導者がスーツを着るというのは、初代の金日成以来です。金日成は1949年に北朝鮮指導者として初めてモスクワを訪問しましたが、やはりスーツ着用でした。なので、北朝鮮がロシアに回帰する時はなぜか指導者がスーツを着るという歴史の法則があります。ちなみに金正恩の父親の金正日は、どちらかと言えば経済的事情から中国に接近したので、公の場ではスーツは一回も着用せず、常に人民服か「あのカーキ色のジャンプスーツ」でした。(笑)
──ということは世界はロシアを中心にまとまり始めているということですか?
ジェームズ:西側からの情報ばかりの日本ではトンデモ話に聞こえてしまうかもしれませんが、いま世界はまさしくロシア側に向かって進んでいるんですよ(苦笑)。
──中国ですらなく?
ジェームズ:はい。中国は完全に落ち目ですから(苦笑)。まだ、インドのほうですよ。
──じゃあ、日本はどうなるんですか!? 親米属国に満足している政治家か、媚中の政治家しかいないんですよ。
ジェームズ:かなり大変ですよね(苦笑)。それについては次回お話ししましょう。
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