“プレイボーイの呪い”の恐怖!プレイメイトたちの悲惨な末路…

 アメリカの雑誌文化の黄金時代を代表する男性娯楽誌「PLAYBOY」の誌面を飾ったいわゆる“プレイメイト”たちだが、実はその多くが悲惨な末路を遂げている。当時の業界内では“プレイボーイの呪い”と囁かれていたというのだが――。

■非業の死を遂げた20人の“プレイメイト”

 今や見る影もなくなった紙の雑誌文化だが、アメリカではネットが普及する以前に長らく雑誌文化の黄金時代が続いていた。

 そんな雑誌文化が華やかしき頃、男性娯楽雑誌分野でひときわ華やかな輝きを放っていたのが1953年創刊の「プレイボーイ(PLAYBOY)」誌である。

 最盛期の販売部数は700万部にも達していた同誌では、毎号異なる女性ヌードモデルが特集され、彼女たちは“プレイメイト(Playmate)”と呼ばれ世の男性たちの熱い視線を浴びていた。

 同誌での特集をきっかけに芸能界でステップアップしていったプレイメイトたちも多いのだが、実は少なくない数の女性モデルたちがその後に悲劇的な死を遂げており、これは“プレイボーイの呪い”なのではないかと囁かれていたという。

 英紙「Daily Star」の記事で筆者のディーン・リンジ氏が、悲劇的な末路を迎えた20人のプレイメイトを紹介している。

●マリリン・モンロー
 彼女は1953年12月の創刊号で特集モデルに選ばれた。この時期はまた女優として売れておらず、お金のためであった事情もあったのだが、この特集をきっかけにブレイクに繋がった。ご存知のようにこのハリウッドのセクシーアイコンは1962年にオーバードースにより36歳の若さで亡くなった。

マリリン・モンロー 画像は「Wikipedia」より

●ジェーン・マンスフィールド
 彼女は1955年から30回以上、同誌の誌面を飾った常連モデルであった。その後、彼女はハリウッド女優になったたが、1967年に自動車事故によって34歳で亡くなった。

●シェリル・キューバート
 1958年2月号の「今月のプレイメイト」に選ばれた彼女は、1988年に50歳で自ら命を絶ったと伝えられている。

●テレ・タッカー
 1963年11月号で今月のプレイメイトに選ばれた彼女だったが、1990年にがんのため46歳で亡くなったと伝えられている。

●リンネ・アルストランド
  1958年7月に月間最優秀プレイメイトに選ばれた彼女はその後女優として順調にキャリアを積んでいたが、1967年にがんのため36歳で亡くなっている。

●アンナ・ニコル・スミス
 1993年の年間最優秀プレイメイトに選ばれたアンナは、26歳のときに89歳の億万長者、J・ハワード・マーシャルと結婚したことで有名になった。アンナは2006年に処方薬のオーバードースにより39歳で亡くなった。

アンナ・ニコル・スミス 「Daily Star」の記事より

●トーニャ・クルーズ
 1961年の3月号で主役モデルとなった彼女だが、不運にもその5年後に交通事故で亡くなった。

●ドナ・ミッチェル
 彼女は18歳で最年少のプレイメイトになり、1964年に年間栄誉賞を獲得した。その後に女優に転身したが、2004年に心臓発作により58歳で亡くなった。

●ペイジ・ヤング
 ペイジは1974年、30歳のときに拳銃自殺を図った。彼女は1968年11月号のプレイメイトだったが、ハリウッドの権力者たちに利用されていると感じていたという。

●アシュリー・マッティングリー
 2011年3月号のプレイメイトに選ばれたアシュリーは、酒とドラッグの依存症となり、2020年に33歳で自ら命を絶った。

アシュリー・マッティングリー 「Daily Star」の記事より

●グロリア・ルート
 彼女は同誌で特集された1カ月後の1970年に、ギリシャに大麻を持ち込んだ罪で投獄された。その後、2006年にがんのため57歳で亡くなっている。

●コニー・クレスキ
 1969年のプレイメイト・オブ・ザ・イヤーに輝いた元精神科看護師のコニー・クレスキは、チャールズ・マンソンの被害者であるシャロン・テートと友人だった。彼女は1995年に動脈閉塞により48歳で亡くなっている。

●キャロル・ウィリス
 1970年7月のプレイメイトとして特集された主演したキャロル・ウィリスは、1971年に交通事故により20歳の若さで亡くなった。

●クローディア・ジェニングス
 1970年のプレイメイト・オブ・ザ・イヤーに選ばれたクローディアは、1979年に居眠り運転が原因の自動車事故で29歳で亡くなった。

●ドロシー・ストラットン
 彼女は1980年にプレイメイト・オブ・ザ・イヤーに選ばれたが、その同年、別居中の夫ポール・スナイダーにレイプされ射殺された。その後、夫のポールは拳銃自殺した。 この時にドロシーはまだ20歳であった。

ドロシー・ストラットン 「Daily Star」の記事より

●ウィリー・レイ
  オランダ生まれのモデルである彼女は、1971年2月に同誌の誌面を飾り、自分の将来について「不安を感じている」と告白した。その2年後、彼女は睡眠薬のオーバードースにより23歳で亡くなった。

●スター・ストウ
  1977年2月号で特集された後、かつてのキッスのフロントマン、ジーン・シモンズと交際していたスターはドラッグに依存しはじめ、売春婦にまで落ちぶれて1997年に絞殺体で発見された。享年40。

●ゲイル・スタントン
 バプテスト教会の家庭で執事の娘として育った彼女は、1978年6月号で特集された。彼女は1996年に結腸閉塞のため42歳で亡くなっている。

●ステファニー・アダムス
 1992年に同誌のモデルとなり、初のレズビアンのプレイメイトとしてカミングアウトした。2018年に彼女は7歳の息子を殺害し、親権争いの末に自殺した。

●エリサ・ブリッジス
 1994年12月号の「今月のプレイメイト」に選ばれたエリサは、2002年に薬物のオーバードースにより28歳で亡くなった。

創刊者のヒュー・ヘフナー 「Daily Star」の記事より

 はたして彼女たちは“プレイボーイの呪い”にかかっていたのだろうか。2020年3月で終刊となった同誌だが、その黄金時代には関係者の間で囁かれていたこうした不吉な“業界ウラ話”があったようだ。

参考:「Daily Star」ほか

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文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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