仲間を殺されたUMAが集団でガチ報復!?「 ビッグフット山小屋襲撃事件」

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 未確認動物(UMA)の中でも、ビッグフットはきわめて有名なものの一つだろう。体長およそ2m、 名前の由来ともなった足のサイズはおよそ42cmという獣人型U MAであり、ロッキー山脈をはじめとした北米大陸の山地や森林に出現すると言 われる、今なお目撃情報が後を絶たない存在だ。目撃証言の古くは1800年代にまでさかのぼると言われるほど、 アメリカでは伝統的なUMAとなっている。

 カメラの方を一度振り返り、歩き去っていく姿を撮影した「 パターソン・ギムリン・フィルム」は特に有名であろうが、現地の先住民族に伝承される生物であるとか、着ぐるみの中に人が入ったフェイクであるとか、これまで様々な意見が交わされている。ビッグフットは、目撃してもすぐに逃げられるという場合が多く、比較的温厚ではないかというイメージもある。だが、実際にビッグフットの襲撃を受けたという報告は少なくない。

 その代表的かつ特異な事例は、2024年の現在からちょうど100年前の1924年に起こった。7月のある日のこと、アメリカ・ ワシントン州セントへレンズ山にある炭鉱で働いていた炭鉱夫フレッド・ベックが、山中を歩いているビッグフットを目撃した。驚いた彼は携帯していた銃をビッグフットへ向けて発砲し、ビッグフットは倒れて動かなくなってしまった( 渓谷に落ちていったとも言われている)。彼はそのまま立ち去り、仲間たちが寝泊まりしている山小屋へと帰った。

 事件はその日の夜に起こった。炭鉱夫たちが小屋で過ごしていると、小屋に向かって大きな石が何度も投げつけられ始めた。小屋の外を確認すると、そこには毛むくじゃらの怪物が何頭も集まっていることがわかった。炭鉱夫たちは、殺されたビッグフットの仇討ちではないかと考えバリケードを張り 銃で応戦したが、ブッグフットの群れは逃げようともせず、あろうことか小屋を破壊し始めたのだ。この攻防は結局明け方まで続き、朝になるとビッグフットたちは退散していった。

 このビッグフットによる山小屋襲撃は、当時の新聞( オレゴニアン紙という地方紙) にも掲載されるほどに話題となった。紙面では、その襲撃で対峙した炭鉱夫たちの写真も掲載されており、またビッグフットが「マウンテン・デビル」と表記されているのがわかる。

 さて、現場となった山小屋であるが、1936年までは存在が確認されていたようだ。しかし、1968年ごろに焼失してしまったとされ、さらに1980年のセントヘレズ山噴火によって痕跡が無くなり、 正確な場所がわからなくなってしまった。その後、2013年にワシントンの超常現象調査グループによって、おおよその現場が判明しスプーンや釘などが発見されたという。

 この事件は、ビッグフットの襲撃を受けたという点、そして複数のビッグフットが目撃されたということで、きわめて珍しいケースであると言えるだろう。ある種のB級映画のストーリーのようにも思える事件であるが、この事件については懐疑的な意見が多く見受けられる。

 一説によれば、ビッグフットの群れの正体は若いギャング集団であり、応戦中に響いてきた異様な声というのも、渓谷の反響によって不気味に聞こえたものであると考えられている という。また、射殺されたのは山麓に住む部族の人間で、仲間を殺されたことの怒りで部族の集団が報復にやってきていたの ではないかという意見もある。そうした部族を怪物に仕立てて証言したのではないかということだ。

 また、証言自体がフェイクであった可能性も考えられなくはないだろう。当時の炭鉱夫の給料は石炭1トンに対してコーラ1本分であったとも言われている。それほど苦しい生活を余儀なくされていた炭鉱夫たちが、 職場放棄のために襲撃を受けたという狂言を行なったという可能性も否定はできない。現に、事件直後には米国森林局のレンジャーであるJ・H・ハフマンとウィリアム・ウェルチによって周辺調査がなされたが、射殺された怪物などが発見されず、残された足跡や散乱している石についても彼らの偽造であると結論付けられたのである。

 なお、現場となった現在「エープキャニオン Ape Canyon」(猿人の渓谷)と呼ばれるこの渓谷の名は、この出来事が元となってつけられたものである。当時の人々の間で、いかにこの事件がセンセーショナルを巻き起こし、今でもビッグフットの伝説的事件として語られているかがお解りだ ろう。

【参考記事・文献】
ビッグフット集団襲撃事件の小屋の場所を特定か?
襲われた炭鉱 ビッグフット伝説
知られざる「ビッグフット」の生体! 逆襲の「ビッグフット軍団」とは?
The Ape Canyon Sasquatch Attack

【文 ZENMAI】

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:ApeCanyon-highview-daylight.jpg#/media/File:ApeCanyon-highview-daylight. jpg

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文=ZENMAI(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

ミステリーニュースステーションATLAS編集部員
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