“最恐”の呼び声高い「パリ地下墓地で発見されたビデオカメラの映像」が謎すぎる・・・逃げ惑う男は何処に消えたのか

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画像は「YouTube」より

 パリと聞けば、エッフェル塔のきらめきやクロワッサン片手の優雅な朝を思い浮かべるかもしれない。しかし、この華やかな街の地下には闇に包まれた迷宮が広がっている。そこは「カタコンブ・ド・パリ(パリ地下墓地)」と呼ばれる場所。無数の遺骨が眠るこの地下道では、これまでに数々の怪異が報告されてきた。

 そして今なお、人々の間で「最も恐ろしい映像」として語られるのが、パリ地下墓地で発見された謎のビデオカメラの映像である。

地底に広がる死者の街 ― パリ地下墓地の謎

 パリの地下には、約300kmにわたる広大なトンネルが存在する。18世紀、墓地が飽和状態になったことで、都市の地下に遺骨を移すことが決定され、600万人以上の遺骨がこの地下墓地に安置された。現在、一部は観光客に公開されているが、それ以外のエリアは完全に立ち入り禁止。にもかかわらず、探検家や都市伝説マニアたちは秘密の入り口から侵入し、地下迷宮を探検しようと試みてきた。

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骨が積まれた壁 Djtox投稿者自身による著作物, Attribution, 出典

だが、そこには恐ろしい噂もある。地下に住み着いた謎の存在が探検者の懐中電灯や地図を奪い、彼らを永遠に迷わせるというのだ。そして実際に行方不明者が出たこともある。

唯一、歴史上公式に記録された死亡事故は1793年に起きた。病院職員フィリベール・アスパールが地下墓地に迷い込み、脱出できず死亡。遺体が発見されたのは11年後だった。

恐怖の映像 ― 地下に消えた男の謎

 そして、90年代初頭、パリ地下墓地の奥深くで一台のビデオカメラが発見される。カメラには、謎の男がトンネル内を探索する映像が残されていた。

 最初は慎重に歩いていた彼だったが、突然、何かに気づいたかのようにパニックになり走り出す。そして、カメラを落としたまま暗闇の奥へと姿を消してしまったのだ。映像の最後には、カメラが地面に転がり、男の足が遠ざかっていく様子が映し出されていた。

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地面に転がったカメラが捉えた画像 「YouTube」より

 一体彼に何が起こったのか? 何かに追われていたのか? それとも、ただ迷ってしまっただけなのか?

 映像が発見された後も彼の遺体は見つかっていない。カメラの持ち主が誰なのかも判明せず、真相は闇の中である。

都市伝説か、それとも・・・

 この映像の存在が広まると、人々の間で様々な憶測が飛び交った。

「これはカタコンブに住む‘何か’の仕業では?」
「パニックになった男が逃げた末に迷い込んだのでは?」
「もしかすると、ただの作り話かもしれない…」

 しかし、誰も真実を知ることはできない。カメラの所有者が名乗り出ることもなく、映像に映る男が無事脱出したのか、それとも地下の闇に消えたのかも分からないのだ。

 この事件が事実であれ、作り話であれ、一つだけ確かなことがある。パリ地下墓地は、人が消えるには十分すぎるほどの闇を抱えている。

 そして今日も、誰かがその扉を叩いているかもしれない――。

参考:LADbible、ほか

文=青山蒼

1987年生まれ。都市伝説マニア。

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