AIが“リーマン・ショック超え”の世界恐慌を引き起こす…？専門家が警告する「人類ゾンビ化」の恐怖シナリオ

2025.09.24 11:30 文＝仲田しんじ

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AIが“リーマン・ショック超え”の世界恐慌を引き起こす…？専門家が警告する「人類ゾンビ化」の恐怖シナリオの画像1 — イメージ画像　Created with AI image generation

　AIの進化と普及は今後の社会をどう変えていくのか――。あるコンピュータサイエンスの専門家は、もうすぐ深刻な金融危機が起き、我々の多くが薬物中毒となって“ゾンビ化”するという。

■AIによる金融危機と人々の“ゾンビ化”

　めざましい進化を遂げているAIの台頭は2008年のリーマンショックよりも壊滅的な金融危機を引き起こし、我々全員を“ゾンビ化”して滅ぼすだろうと、一部の科学者たちは恐れているという。

　インドのコンピュータサイエンス専門家、スバシュ・カク氏は、政府の政策が裏目に出て世界中で失業を引き起こし、人々が国家に依存して生活せざるを得なくなり、フェンタニルのような人を“ゾンビ化”する薬物を常習するディストピア的な未来が到来するだろうと警告している。さらに彼はイギリス経済は今後3年以内に急激に失墜し、間もなく新たな大恐慌が訪れると予測する。

AIが“リーマン・ショック超え”の世界恐慌を引き起こす…？専門家が警告する「人類ゾンビ化」の恐怖シナリオの画像2 — スバシュ・カク氏　画像は「Daily Star」より

「2008年の金融危機は、銀行が実際には資格のない人々にお金を貸していたために起こりました。そのため貸し付けが過剰になり、お金が返済できず、銀行が支払い不能に陥ったのです」（カク氏）

　カク氏は先進的なAIが普及した近未来の社会についての恐ろしい予測を語る。

「現在、世界中で何が起きているかというと、最も控え目な計算によれば、銀行負債の総額は約100兆ドルで、実際にはそれ以上、おそらく200兆ドルから300兆ドルに達するという推計もあります」（カク氏）

　カク氏は国際的金融システム全体が崩壊する可能性があるという。その危機に備えて、トランプ大統領はすべての企業をアメリカに呼び戻そうとしているというのだ。

「現時点で不均衡がないと言っているわけではありませんが、いずれ別の種類の不均衡が生じるでしょう。そしてその不均衡があまりにも急速に発生すれば、システム全体が崩壊する恐れがあります」（カク氏）

　彼はAIは状況の改善には役立っていないと付け加えた。

「AIはこれらすべての出来事の背後にある大きな影であり、仕事は永遠に消え去りつつあります。それは大きな影であり、それが原因なのです」（カク氏）

　AIが新たな大恐慌を引き起こすのだろうか。

「AIによるもう一つの問題は人口減少です。特にヨーロッパやアメリカ、そして日本、中国、インドなどのアジアの国々で顕著です」（カク氏）

　AIが人口減少を引き起こすという説はあまり聞いたことはないが、カク氏は景気低迷とAIの進化によって、我々全員が薬物に依存して“ゾンビ化”してしまう可能性があると考えている。もはや子供が生まれない社会になるということだろうか。

AIが“リーマン・ショック超え”の世界恐慌を引き起こす…？専門家が警告する「人類ゾンビ化」の恐怖シナリオの画像3 — イメージ画像　Created with AI image generation

「取り返しのつかない事態だとは言いません。人間社会は非常に回復力があります。しかし何か新しいものを作り上げる必要があるでしょう」（カク氏）

　多くのリーダーたちは、AIの進化と膨大な雇用喪失を理由に、ユニバーサル・ベーシックインカムが必要だと主張している。国民一人当たり、例えばアメリカであれば500ドル（約7万円）から1000ドル（約15万円）ほどの一定額が支給される。この定期収入によって、仕事が無くて落ち込んでいる者でも問題なく食糧を入手できるのだ。

「そして映画鑑賞に時間を費やします。多くの人がそうしていますし、薬物にも手を染めます。人生でほかに楽しみなことが何もないなら、そして収入がなかったり、自尊心が低かったりすれば、そうなってしまうのです」（カク氏）

　カク氏によればまさにディストピアが目前に迫っていることになる。AIがさらに普及した社会で人間が“無用の長物”になるとすれば皮肉過ぎる話である。