気候変動サミット(COP30)のためにアマゾンの“熱帯雨林10万本を伐採”
気候変動サミット(COP30)のためにアマゾンの“熱帯雨林10万本を伐採” ― 環境保護を語るための“最悪の環境破壊”に世界が激怒

「地球の肺」と呼ばれるアマゾンの熱帯雨林の中心で、10万本もの樹木がなぎ倒された。その目的は、皮肉なことに、地球環境を救うための国際会議「COP30(第30回気候変動枠組条約締約国会議)」の準備のためだった。
世界各国の首脳や環境活動家、ジャーナリストら5万人を会議場へ運ぶため、ブラジル政府は古代から続く熱帯雨林を切り裂き、全長約13kmに及ぶ巨大な4車線道路を建設したのだ。この「史上最悪の偽善」とも言える行為に、世界中から怒りと呆れの声が噴出している。
“地球の肺”を切り裂く巨大道路―「これは大きなスキャンダルだ!」
この問題にいち早く噛みついたのが、ドナルド・トランプ米大統領だ。彼は自身のSNSで、「環境保護論者たちが移動するために、ブラジルの熱帯雨林をズタズタに引き裂いた。これは大きなスキャンダルになった!」と痛烈に批判。
ホワイトハウスはこの会議に公式な代表団を派遣しない方針を表明しており、「他国を殺している曖昧な気候目標を追求するために、我が国の経済と国家安全保障を危険に晒すことはない」と、その姿勢を明確にしている。

環境保護活動家も、懐疑論者も…立場を超えて広がる怒りの声
今回の森林伐採に対しては、環境保護の推進派と懐疑派、双方から批判の声が上がっている。その論点は、「森林破壊について議論する会議のために、森林を破壊するという本末転倒な行為」に対する、根源的な怒りだ。
「気候変動対策のリーダーを自称するなら、世界で最も偉大な気候変動対策の一つ(熱帯雨林)を切り倒してはいけない」と、カナダの著名な気候活動家はX(旧Twitter)に投稿した。
SNS上では、「もし彼らが本当に気候変動を差し迫った大惨事だと考えているなら、自分たちの利便性のために“地球の肺”を破壊するだろうか?」「国連は地球の酸素が不足していると警告している。だから、COP30のためにアマゾンの木を13.2kmにわたって伐採しよう、と。こんなデタラメはありえない」といった、皮肉と怒りに満ちたコメントが溢れている。
すでに“転換点”にあるアマゾン―科学者たちの警告
科学者たちは長年、アマゾンの熱帯雨林がすでに「生態学的な転換点」にあり、これ以上の森林減少は許されないと警告してきた。
ある研究によれば、もしアマゾンの20~25%が伐採されれば、この地域は自ら雨を降らせる能力を失い、乾燥して広大なサバンナ(草原)へと姿を変えてしまうという。そうなれば、蓄えられていた数十億トンの炭素が大気中に放出され、気候変動をさらに悪化させるだけでなく、アメリカのような遠く離れた地域の降雨パターンさえも変えてしまう可能性がある。

「持続可能」を謳う政府の“言い訳”
実は、この道路建設計画は10年以上前に提案されたものだったが、環境への懸念から生じた激しい反対運動により、一度は棚上げされていた。しかし、COP30の開催を前に、ホテル建設や空港拡張といった他のインフラ計画と共に、このプロジェクトは息を吹き返したのだ。
ブラジル政府は、この巨大道路の建設を「持続可能」だと主張している。その根拠として、30以上の野生動物用の横断通路、植生を保護するフェンス、自転車レーンの設置、そして太陽光発電によるLED照明の使用などを挙げている。
しかし、緑豊かな森を一直線に切り裂く道路を前に、その主張が空虚に響くのは言うまでもない。
地球温暖化の進行を食い止めるという崇高な目標を掲げたCOP30。しかし、その第一歩が、地球上で最も守られるべきはずの場所を破壊することから始まったという事実は、この会議の意義そのものを根底から揺るがしている。
参考:Daily Mail Online、ほか
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2024.10.02 20:00心霊気候変動サミット(COP30)のためにアマゾンの“熱帯雨林10万本を伐採” ― 環境保護を語るための“最悪の環境破壊”に世界が激怒のページです。アマゾン、森林伐採、環境破壊などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
