アマゾンの奥地に消えた伝説の探検家!失踪100年、パーシー・フォーセットと「呪われた黄金都市Z」の真相

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 今からちょうど100年前、イギリスの探検家パーシー・フォーセットは、伝説の黄金郷エル・ドラドにも似た「失われた都市Z」を求め、アマゾンのジャングルへと足を踏み入れた。そして、そのまま消息を絶った。元陸軍大佐であり、数々の未踏地探検の経験を持つ彼は、まさに「リアル・インディ・ジョーンズ」とも呼べる人物だった。彼の身に一体何が起こったのだろうか。

「失われた都市Z」を追い求めた不屈の探検家パーシー・フォーセット

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パーシー・フォーセット 画像は「Wikipedia」より

 フォーセットは、経験豊富な測量士であり、南米の未踏地へ何度も足を運んでいた。かつて体長19メートル近い巨大アナコンダを仕留めたと主張したり、旅の途中で巨大なクモに遭遇したりと、その冒険譚はカラフルなものが多い。第一次世界大戦では塹壕で戦い、勲章も授与された戦争の英雄でもあった。

 1925年4月、当時57歳だったフォーセットは、ブラジルのマトグロッソ州奥地に存在すると信じていた「失われた都市Z」の探検に出発する。そこには高度な古代文明が眠っていると彼は考えていたのだ。その確信の根拠となったのは、奇妙な陶器の破片の発見や、18世紀のポルトガル語の古文書「マニュスクリプト512」に記された壮大な遺跡の記述だった。「Z」という名は、伝説の黄金郷エル・ドラドを彷彿とさせる。

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マニュスクリプト512 画像は「Wikipedia」より

 実は1920年にも単独でZの探索を試みたが、熱病にかかり断念している。今回は、21歳の長男ジャックと、ジャックの友人ローリー・リメルを伴っての再挑戦だった。1925年5月29日、彼は「デッド・ホース・キャンプ」と呼ばれる地点から妻ニーナへ元気な手紙を送り、「未知の領域へ向かう。失敗の心配は無用だ!」と結んでいる。しかし、これが彼らからの最後の便りとなった。このフォーセットの物語は、2016年にチャーリー・ハナム主演で映画『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』としても描かれている。

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画像は「Amazon」より

パーシー・フォーセット一行に何が?失踪をめぐる諸説

 一体、フォーセット一行の身に何が起こったのか。様々な説が飛び交っている。

■遭難または飢餓?
 広大で鬱蒼としたジャングルで道に迷い、食料が尽きて餓死したか、あるいは病死したという説だ。当時の探検仲間ヘンリー・コスティンは、フォーセットが以前から原住民と良好な関係を築いていたため、彼らに危害を加えられることはなかっただろうと考えていた。フォーセットは1906年から南米を探検しており、通常は動物、缶詰、照明弾、航法用具など、装備も万全だった。しかし、1925年の探検では資金不足で、軽装だったことが知られている。Z発見への情熱が、準備不足のまま彼らを危険な旅へと駆り立てたのだろうか。

■原住民による殺害?
 西洋人との接触がほとんどない敵対的な部族に殺害されたという説も根強い。毒矢で命を落とした可能性も考えられる。1920年代にフォーセット捜索を試みたアメリカ人探検家ジョージ・ダイオットは、彼らが地元住民の手にかかって死んだと信じていた。1930年代には、フォーセットを探しに行ったイギリス人俳優アルバート・デ・ウィントン自身が原住民に殺害されている。その後も、ジェームズ・ボンドの作者イアン・フレミングの兄ピーター・フレミングをはじめ、多くの冒険家たちがフォーセットの捜索に乗り出したが、成果はなかった。あるドイツの人類学者は、フォーセットの干し首を見たと主張したことさえある。1950年代には、カラパロ族がフォーセットを殺害した証拠とされる骨が発見されたが、後に別人のものと判明。カラパロ族の長老たちは、一行が東へ、森の奥深くへと向かうのを見たのが最後だと語っている。現代の探検家ジョン・ヘミングは、フォーセットがその地域の孤立したシングー族との友好を築くための贈り物を十分に持っていなかったために命を落としたと考えている。

■盗賊による殺害?
 1979年、フォーセットのモットー「困難よ、くそ食らえ」が刻まれた彼の印章指輪が、アマゾンの町クイアバの質屋で発見された。コンパスも見つかっている。これらの発見は、フォーセット一行が盗賊に襲われ殺害された可能性を示唆するが、指輪がどのようにして質屋に持ち込まれたのかは謎のままだ。そして、興味深いことに、遺体は一切発見されていない。

■意図的な失踪?
 フォーセット自身は、もし自分が失踪しても救助隊を送らないよう警告していた。危険すぎると主張していたのだ。また、彼は最後の滞在場所について誤った座標を残しており、これはライバルの探検家を欺くためだったのかもしれないし、あるいは最初から発見されるつもりはなかったのかもしれない。フォーセットは神秘主義やオカルトに強い関心を持っていたことが知られている。彼の私的な書類を調査したテレビディレクターのミーシャ・ウィリアムズは、フォーセットが息子ジャックを中心としたカルト的な秘密結社をジャングルの中に設立しようとしていたのではないかと考えている。さらに突飛な説としては、フォーセットがZを発見し、一行が神として崇められながら生き永らえた、あるいはエイリアンと接触したというものまである。

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「失われた都市Z」は実在したのか?

 フォーセットの時代には「失われた都市Z」の存在は懐疑的に見られていたが、近年の考古学的調査により、その地域で17世紀以前の洗練された集落跡が発見されている。道路や土手道を備えたこれらの遺跡は、Zが全くの空想ではなかった可能性を示唆している。

 パーシー・フォーセットの失踪から100年。アマゾンの奥地に消えた彼の運命と、「失われた都市Z」の真実は、未だ謎に包まれたままだ。しかし、彼の不屈の探検魂と、未知なるものへの飽くなき探求心は、今もなお多くの人々を魅了し続けている。真実は、まだジャングルの奥深くに眠っているのかもしれない。

参考:Daily Star、ほか

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