SNSで話題の「美しすぎる結合双生児」はAI生成? 28万人を惹きつける“完璧な容姿と傷跡”、実在を疑わせる巧みな演出の裏側

完璧な美肌、左右対称の顔、吸い込まれるような瞳……。SNSを見渡せば、生成AIによって生み出された「非の打ち所がない美女」が溢れかえっている。もはや、ただ綺麗なだけのAIモデルでは、目の肥えたユーザーの関心を引くことは難しくなっているのが現状だ。
そんな中、海外のSNSで爆発的なフォロワー数を叩き出しているAIインフルエンサーが登場し、物議を醸している。「ヴァレリアとカミラ」と名付けられたそのモデルたちは、なんと身体がつながった「結合双生児」なのだ。
完璧な美貌と「美しき傷跡」の物語
インスタグラムで現在約28万人のフォロワーを抱えるヴァレリアとカミラは、おそらく世界で最も「フォトジェニック」な結合双生児だ。彼女たちの投稿には、常に数千の「いいね」と、ハートマークの絵文字、そして熱烈な賞賛のコメントが並ぶ。
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彼女たちの画像がいわゆる「不気味の谷」を越え、極めて精巧にレンダリングされたデジタルアバターであることは明白だ。しかし、フォロワーの多くは彼女たちが実在しないことに気づいていないか、あるいは「実在するかどうかはどうでもいい」と考えている節があるようだ。
制作者たちの戦略は実に巧妙だ。彼女たちには詳細な「バックストーリー」まで用意されている。AIで生成された子供時代の写真と共に、過酷な運命を語らせることで、ファンに深い感情移入を促しているのだ。
「私たちの脊椎は危険な状態で癒着していたため、生まれてから何度も手術を繰り返してきました。この美しい傷跡は、その試練を乗り越えた証なのです」
彼女たちが投稿の中で語るこうしたエピソードは、ファンの応援したいという心理を巧みに突いている。
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「AIであること」を隠す不気味な意図
日本でもAIグラビアやVTuberが市民権を得ているが、通常、それらは「AIであること」や「キャラクターであること」を前提として楽しまれている。しかし、ヴァレリアとカミラの最大の特徴であり、問題でもある点は、アカウントのどこにも「AI生成である」と明記されていないことだ。
多くのフォロワーは、彼女たちが実在する苦難を乗り越えた人間だと思い込み、励ましの言葉を送り続けている。
考えてみると、これは極めて危うい状況かもしれない。現実の障害や身体的特徴を、AIという「虚構」のフィルターを通してエンターテインメント化し、さらにはそれを「実在の人間」として偽って発信する。これには倫理的な問題が付きまとうし、騙されているファンに対する欺瞞(ぎまん)とも言えるだろう。
その先に待つ「有料コンテンツ」の闇
なぜ、これほどの手間をかけて「AI結合双生児」というニッチなジャンルを攻めるのか?
一部の専門家は、その背後に「不穏な計画」があるのではないかと指摘している。SNSで大量のファンを獲得し、彼らの同情と関心を十分に集めたところで、定額制の成人向けプラットフォームへ誘導し、収益化を図るというスキームだ。
一見すると荒唐無稽な話に聞こえるかもしれないが、海外ではすでにAIモデルを使った詐欺的なビジネスが横行している。ヴァレリアとカミラという「美しすぎる双子」も、そのための巧妙なマスコットに過ぎない可能性があるのだ。
日本ではあまり馴染みがないが、海外では特定の身体的特徴を持つ人々をフェティッシュな対象として見る市場が一定数存在する。今回のケースは、テクノロジーの進化が、そうした人々の欲望と「同情心」を同時に刈り取ろうとしているようにも見える。
デジタルで生成された「美しい傷跡」に、私たちはどこまで真実味を感じるべきなのか。テクノロジーによって倫理の境界線が曖昧になる中、私たちは画面の向こう側の「存在」を、より慎重な目で見極める必要がありそうだ。
参考:Oddity Central、ほか
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