【AI失業】ビル・ゲイツが警告「AIがすべての仕事を奪う」…ホワイトカラーも肉体労働も例外ではない!?

今後もまだまだ進歩を遂げていくAIとロボットだが、ビル・ゲイツ氏はAIとロボットの継続的な開発は、知的労働のみならず肉体労働も含む広範な雇用喪失を引き起こすと警告している――。
■ゲイツ氏「AIがすべての仕事を奪う」
マイクロソフトの創業者であり慈善活動家である億万長者、ビル・ゲイツ氏は、利益を追求する一部の企業の「ロボットを雇い、人間を解雇し、振り返らない(hire the robot, fire the human and don’t look back)」という経営戦略を非難している。
AIはここ数年ですでに多くの雇用を奪い始めており、特にオフィスワークにおいて顕著だ。ソフトウェア開発、データ入力、カスタマーサービスといったデータ分析業務をAIが担うようになっているからだ。
先週、英「バークレイズ銀行」はコスト削減のため、年末までに全世界の従業員の5%にあたる5000人の雇用をAIに置き換えると発表した。“AI失業”はまさに現在進行形で発生しているのだ。
また国際通貨基金(IMF)の専務理事クリスタリナ・ゲオルギエヴァ氏はAIを「ゆっくりと進む津波」と表現し、世界中の雇用を奪い、特に若者の雇用の機会を破壊するだろうと述べている。若者たちがこれまで担ってきた低コストで初歩的な単純作業の多くがすでにAIに肩代わりされている。
こうした知的作業だけでなく、ゲイツ氏は人型ロボットが普及するにつれて、建設業や工場労働といった肉体労働も危険にさらされる可能性があると警告した。
「The Observer」紙に対し彼は「発明のスキルとホワイトカラーの仕事のスキル、そしてヒューマノイドの登場によって肉体労働のスキル」はすべてAIに取って代わられる可能性があると語る。
ゲイツ氏はAIによって“繁栄”がもたらされる可能性が高い一方で、政府は失業した人々のニーズ、将来の教育、再訓練のための資金を確保するために、新たな財源を見つける必要があると指摘する。
「この移行期を乗り切るためのセーフティネットへの財源は、全体的な繁栄が向上したとしても、実際には減少するでしょう」と彼は述べ、AIの使用に対する課税、おそらく「トークン税」のような新たな税収を想定している。
ゲイツ氏はまた、億万長者はもっと税金を払うべきだと述べ、彼自身もこれまで支払ってきた税金の「2倍強」を支払う意思があるという。
「政府は、きわめて裕福な人々に公平だと感じられる方法で課税する方法を考え出す必要があります。しかしアメリカを含む多くの先進国では、政府支出と政府税収のバランスが崩れているという事実は解決されていません。この格差はここ数年でさらに拡大しています。したがっていずれは増税が必要になり、支出の一部を削減する必要が出てくるでしょう」(ゲイツ氏)
ゲイツ氏はAIによって可能になる「良いこと」、例えば新薬の開発の進歩などを挙げつつも、地政学的緊張が高まっている今、技術の進歩は「政府の質の真の試練」となるだろうと警告する。
ゲイツ氏はバイオテロとサイバー攻撃を最も差し迫った短期的な脅威として挙げ、2020年代末までにはAIが人間の制御を超えて動作する可能性があると指摘した。彼は3~4年以内に「アライメント制御の問題、つまりAIが人間の利益と一致しない方法で動作するリスクについて、真剣に取り組むようになることを願う」と提言する。
ご存知のように9月に米アンソロピックのダリオ・アモデイCEOがAIの急速な進化によるリスクを懸念して開発の減速を訴え、OpenAIのサム・アルトマンCEOもその意見に賛同を表明している。
働く現場でのAIの普及によって今後大量の失業者が生まれてしまうのだろうか。厄介な“AI失業”について国家においても個人においても、誰一人無視できない問題になりつつあるようだ。
参考:「Daily Mail」、「The Observer」ほか
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