>  >  > 古代マヤの”ハイパー高速道路”が発見される!!

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画像は「YaleNews」より引用
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画像は「Wikipedia」より引用

 紀元前3000年ごろから、現在のメキシコ南東部、グアテマラ、ベリーズにまたがる地域で栄えたマヤ文明は、驚くほど高度な技術を発展させていたことで知られる。高度な天文学的知識に支えられたマヤ暦や、20進法による計数法、表音文字と表意文字から成るマヤ文字、林立した都市群に見られるピラミッド状の建築技術などの、高度な技術でジャングルに適応した独自の文明を、西洋文明と接触するはるか以前から築いていた。

 また、マヤ文明はスペインが入植する16世紀まで存続していたとされるが、9世紀ごろから次々に諸都市が放棄され衰退していったことが明らかになっている。この、いわゆる「マヤ文明の崩壊」は、いまだに多くの謎を残しており、現在でも歴史ファンの間では論争の対象になっている。

 マヤ文明が栄えた場所は、現在でも広範囲が鬱蒼としたジャングルに覆われており、最近になっても新たな遺跡が発見され続けていることも、我々を惹きつける魅力のひとつと言えるかもしれない。世界の謎を探求する科学系サイト「MYSTERIOUS UNIVERSE」が12月14日に伝えたところによると、マヤでまた衝撃的な発見があったようだ。なんと2,000年ほど前の“高速道路”が見つかったというのだ! 総距離は240kmに及ぶそうだが、240kmといえば東京駅から福島駅までの直線距離に匹敵する! “高速道路”と呼んで差し支えない大規模なものであったことが伺える。一部では、その高度な知識体系と技術から、宇宙人の関与が指摘されている古代マヤ文明だが、やはり古代マヤ人たちはただ者ではないかもしれない……。


■17もの道路から成る巨大交通網!!

 今回、古代マヤの“高速道路”を発見したのは、ユタ大学の考古学・文化人類学者、リチャード・ハンセン氏が率いる考古学プロジェクトチーム。彼らは今月、2年に及ぶ北グアテマラ、ペテン県における調査結果を発表した。彼らが調査に使用したのは、「レーダー画像検出と測距(LIDAR)」という調査技法。レーダーの電波を光に置き換えた技法で、レーザー照射に対する散乱光を測定することで、遠距離にある対象物までの距離や、対象物の性質を分析することができるのだそうだ。彼らは、この技術を使ってマヤ文明の都市、エル・ミラドールがあった場所の、高解像度2D、3Dマップを作成した。するとそこには、太古の“高速道路”が浮かび上がってきたというのだ。

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画像は「MYSTERIOUS UNIVERSE」より引用
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画像は「MYSTERIOUS UNIVERSE」より引用

 画像を見ると、碁盤の目状の正確な筋が、地図上にはっきりと確認できる。この複雑な交通網は、17の道路から成り、前述の通り総距離は240kmに及ぶ。都市と都市を結ぶ長距離道路というより、都市内に張り巡らされた交通網のようだ。これほど大規模な道路を作るには、莫大な労力が費やされたことだろう。そこまでするほどに、古代マヤ人にとって、この道路は必要だったのだろうか!? この道路の使用目的について、発見者であるハンセン氏は私見を述べている。

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画像は「MYSTERIOUS UNIVERSE」より引用


■“都市”というよりもはや“州”!?

 最盛期、エル・ミラドールに暮らす100万人とも見積もられる住民が、この道路を利用していたようだ。

「今回、LIDARによって得られたデータによると、エル・ミラドールは政治的に閉じた都市だったようです。上空から見ると柵のように見える道路は、個人レベルでの、製品や食物などの輸送に使用されていたと考えられます。これは、いうまでもなく、この時代としては極めて稀な例です。他の地域では、小規模な農園に頼って生活するのがやっとでしたから」(ハンセン氏)

 やはり、道路は外の都市には向いていないようで、都市内部の移動、輸送に利用されていたようだ。この都市で、2000年ほど前に個人レベルでの取引が行われていたなら、市民の生活水準は極めて高かったと予想できる。しかし、ハンセン氏が言うには、100万人が暮らし栄華を極めたこの都市も、マヤの他の都市と同様に、突然放棄されてしまったようだ。

「(エル・ミラドールは)西暦150年ごろ放棄されてしまいますが、それ以前は地理的(総面積2,158平方km)にも人工的にも、同時代の世界で最も巨大な都市だったと言えるでしょう。州と呼んでもいいかもしれません」(ハンセン氏)

 2,158平方kmという広大な面積を持つなら、氏が言うように州と捉えた方がよさそうだ。そしてエル・ミラドールには、国家に近い行政制度もあったのではないだろうか。今回発見された、エル・ミラドール中に張り巡らされた碁盤の目状の道路は、ハンセン氏が推測するように個人レベルの取引が行われていたとも考えられるが、背後にはエル・ミラドールを支配する強い権力の存在が見え隠れする。道路建設のため、莫大な労働力を動員する力が存在しただろうし、そう考えるとこの道路は、統治者の権力を象徴するもの、例えば年貢を納めるための道路のようにも思えてくるのだ。

 いずれにせよ、まだ道路は発見されたばかり。今後の調査により、エル・ミラドールの全貌と、州とさえ呼べる巨大都市がなぜ放棄されたのか、明らかになる日が来ることを期待したい。「マヤ文明の崩壊」は依然として謎に包まれているのだ。
(坂井学)


参考:「MYSTERIOUS UNIVERSE」、ほか

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