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 人類の起源はアフリカであるというのが近年の考古学・人類学の定説であるが、中国の考古学者がこの定説に異議を唱える論文を発表し、話題になっている。論文によると、ユーラシアやアジアにいち早く進出していた初期人類の一部がアフリカに戻り、交雑の末に現生人類が生まれたというのである。この大胆な仮説は英「Daily Mail」ほか、様々なニュースサイトで取り上げられた。


■ホモサピエンス進化の秘密を握る? ダーリー・スカル

人類の起源は東アジアか? 中国で発見された26万年前の頭蓋骨「ダーリー・スカル」がアフリカ誕生説を覆す可能性の画像1
ダーリー・スカル。画像は「Daily Mail」より引用

 問題の論文を発表したのは、中国科学院の考古学者・吴新智(Xinzhi Wu)氏と米国・テキサスA&M大学人類学部のシーラ・アスレヤ(Sheela Athreya)氏である。今回彼らが注目したのは1978年に中国陝西省大茘(ダーリー)県で発見されたおよそ26万年前のものとされる初期人類の頭蓋骨(ダーリー・スカル)だ。今回ダーリー・スカルの顔面部や神経の形状を、これまでに世界各地で発見された様々な初期人類も併せて詳細に分析し、比較したところ、今年6月にモロッコで発見されたおよそ30万年前のホモサピエンス最古の化石と非常に似ていることが判明したというのである。

人類の起源は東アジアか? 中国で発見された26万年前の頭蓋骨「ダーリー・スカル」がアフリカ誕生説を覆す可能性の画像2
中国陝西省大茘県の位置。画像は「American Journal of Physical Anthropology」より引用

 以前より、ダーリー・スカルはホモエレクトスとホモサピエンスの両方の特徴を兼ね備えていると指摘されていた。これはホモエレクトスが世界各地に拡散した後、それぞれの地方でホモサピエンスへと進化したという多地域並行進化説の証拠とも考えられる。しかし、吴氏らは今回さらに大胆な仮説を提示した。このグループがアフリカに戻り、我々の祖先の誕生へとつながったというのである。論文は学術誌「American Journal of Physical Anthropology」(10月25日付)で掲載された。

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