蚊の目玉スープは実在するのか? オカルト研究家が「世界の怪食伝説10」を検証!【前編】
どうも、オカルト・怪談を研究している吉田悠軌です。
食べ物にまつわる怪しい噂って多いですよね。例を挙げれば「某チェーンのハンバーガーはミミズの肉だ」「あそこは三本足の鶏を飼育してフライドチキンを作っている」などの都市伝説から、「あの食べ物は健康に良い」「あれを食べるとガンになる」といった嘘か本当か分からない話まで…。
そんな食にまつわる怪しい伝説を調べてみるのも、大切なオカルト研究の一つ。珍食ハンターの友人、アイソ氏にも協力してもらい、様々な「怪食伝説」を探ってみました。
■残酷! ドジョウの地獄鍋
怪しい料理レシピといえば、まず「ドジョウと豆腐の地獄鍋」が筆頭にあがるでしょう。
まず、水をはった鍋に豆腐を一丁、生きたドジョウを入れます。そして弱火で徐々に熱していき、蓋をとってみるとあら不思議。鍋を泳いでいたはずのドジョウたちが影も形も無くなっている。熱から逃げようとしたドジョウが次々に豆腐の中に入り込んでいるのです。
労せずして「ドジョウ入り湯豆腐」のできあがり……というのですが、どうもこれは嘘のようです。今まで多くの人がチャレンジしたものの、ドジョウは豆腐に逃げ込まず、そのまま熱湯の中でオダブツ。成功した例を聞いたことがありません。作家・嵐山光三郎はドジョウを投入するタイミングを変えてさんざん試してみたけど結局失敗に終わった、というのも有名な話です。ドジョウは泥や砂に潜る習性があるので、そこから発想された伝説かと思われます。
確かに中国や韓国では、豆腐にドジョウを混ぜた料理も存在するようです。とはいえ、地獄鍋レシピそのままの調理法ではないでしょう。酒に漬けて動かなくなったドジョウ(ドジョウ料理でよくある手法)を豆乳に入れ、ニガリを加えて熱すれば同じものが作れます。
まあ、出来あがった料理として変わらなくても、これではちょっと夢が無いですね。地獄鍋のロマンとは、その残酷にして奇妙な調理法にこそあるのですから……。
結論:ドジョウ豆腐鍋は存在するが、地獄鍋の調理法は嘘っぽい。
■蜘蛛はチョコレート味
「蜘蛛の味はチョコに似ている」とはよく言われます。Winnyによる陸上自衛隊の情報漏洩があった際、流出したサバイバル教本にも同様の記述があったとして話題になりました。ですが、これも都市伝説のようです。
僕の周りでは虫食をたしなむ人が多く、タランチュラや女郎蜘蛛もよく食される素材です。そこでは、おおかた「カニミソに似た味」という評価で落ち着いています。むしろチョコ味より美味しいのかもしれませんが。
僕も北京・王府井の屋台街でタランチュラの串焼きを食べたことがあります。その時は食材が古くなっていたためか、ただただ苦くてエグい風味が口いっぱいに広がっただけでした。例えるなら「田舎のおばあちゃん家の押入の匂い」と言いましょうか。ただ系統としては、チョコよりもカニミソの味に近かったのは事実でありました。
結論:蜘蛛はチョコではなくカニミソ味。
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