呪われた世界遺産「マダイン・サーレハ」~人跡未踏の砂漠に広がる壮麗な奇観~
■知られざる世界遺産の光景
「マダイン・サーレハ」の遺跡群は、サウジアラビアにあるイスラム教第2の聖地マディーナから、北西400kmほどの場所にある。マディーナを起点に、砂漠の真ん中を延々と車で進むと、突然巨大な岩山が点々と散らばる場所に出る。
人跡未踏の砂漠地帯で、ぽつんぽつんと並ぶいくつもの岩山に巨大な建造物が彫り刻まれている光景は、地球上のものとは思えない奇観を呈している。中でも特に威容を誇るのが、高さ20m以上の岩山に刻まれた「ユニーク・パレス」と呼ばれるものだ。
まさに宮殿を思わせる掘り込みの数々であるが、実際のところ「マダイン・サーレハ」は、紀元1世紀頃にこの場所を支配していた「ナバタイ人」の墳墓跡であると考えられている。
「マダイン・サーレハ」の遺跡群は2008年、サウジアラビアで最初のユネスコ世界遺産に登録された。しかし地元のアラブ人にとっては、やはり縁起の悪い場所らしく、海外からの観光ツアーなどはない。この場所にたどり着くには、何らかの用務でサウジアラビアに入国し、個人的に交通手段を手配するしかないのだ。
これだけの壮麗な遺跡に一般の観光客がアクセスできないというのも、考えてみればもったいない話ではあるが、それだけに手つかずのありのままの姿で維持されているとも言えよう。機会があれば、ぜひとも足を運んでみていただきたい。
羽仁礼(はに・れい)
一般社団法人潜在科学研究所主任研究員、ASIOS創設会員
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊呪われた世界遺産「マダイン・サーレハ」~人跡未踏の砂漠に広がる壮麗な奇観~のページです。イスラム教、羽仁礼、世界遺産、サウジアラビア、マダイン・サーレハなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで