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ティンカー・ベル・コンプレックス ― 女性版「ナポレオン・コンプレックス」と性格

2015.07.12 20:00 文＝佐藤Kay

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■小柄な女性は負けず嫌いで大胆不敵な野心家に!?

　ところが、女性グループでは意外な結果となった。嫉妬深いとされるのは、平均身長より高かったり低かったりする女性たちで、女性の場合、長身でもコンプレックスを感じるというのだ。

　女性の身長に関する研究では、2013年のオックスフォード大学のダニエル・フリーマン教授のものが新しい。60人の女性にVR（バーチャルリアリティ）ゴーグルをつけてもらい、仮想現実の電車内を歩く実験で、1回目は自分の身長の高さの視点、2回目は頭1つ分下げた視点で歩いてもらった。その結果、被験者は頭1つ分低い視点では、なんとなく自信が持てないというか劣等感が強まるのを感じたという。また、身の危険を感じやすくなり、周囲の乗客に対し、より警戒するようになったことがわかった。

「これはVRでの実験ですが、人間はVRで行ったことを現実世界でも行ってしまうことがわかっています」(ダニエル・フリーマン教授)

　また、心理学者のデイビッド・ルイス博士は、低身長女子に対して「ティンカー・ベル・コンプレックス」というタイプを打ち出している。それによると、背の低い女性は男性から子ども扱いされがちで、フラストレーションがたまるという。押しつけがましい態度に抗議するうち、女性によっては負けず嫌いとなり、気がつけば大胆不敵な野心家へ。レディー・ガガ（155㎝）など、その良い例だろう。どうやら「ティンカー・ベル・コンプレックス」は、小柄な彼女らが成功するための助けになっているようだ。

　自分の背丈を笑い飛ばしコンプレックスをバネにするか、はたまた皇帝ナポレオンとして激しく君臨するか、人それぞれだろう。だが願わくば、ガガ様みたく実物より数倍大きく見えるような存在感ある人間になるのがなによりいいのかもしれない。
（文＝佐藤Kay）

参考：「Daily Mail」、「Telegraph」ほか