33歳美人女性の顔に硫酸「すべてが灰色になった」 ― アシッドアタックの惨劇=コロンビア

 専門家によれば、アシッドアタック(硫酸のぶちまけ攻撃)被害者の75~80%は女性で、そのうちの30%は18歳以下だという。

 女性の顔だけでなく心にも深い傷跡を残す残虐な行為アシッドアタックの被害者がまたひとり増えてしまった――。


■美しきビジネスウーマンの人生が暗転

33歳美人女性の顔に硫酸「すべてが灰色になった」 ―  アシッドアタックの惨劇=コロンビアの画像1ナターリア・ポンス・デ・リオンさん 画像は「ODN」より

 英紙「Daily Mail」(9月25日)によれば、事件はコロンビアの首都ボゴタで起きた。

 2014年3月27日、当時33歳のナターリア・ポンス・デ・リオンさんは、ファッション界で成功した美しきビジネスウーマンだった。何もかも手に入れたはずの彼女だったが、一瞬にしてその輝かしい人生は崩壊した。

 ナターリアさんが仕事帰りに母親のアパートでくつろいでいたところ、アパートの管理人が「ナターリアに会いに来た男がロビーで待っている」と知らせにきた。怪訝に思いつつ、ドアの外へ出てみたナターリアさん。

いきなり何も見えなくなった」(ナターリアさん)

 ――硫酸、だった。

「その瞬間の痛みを憶えていない、全てが灰色に変わったことだけ憶えている」(ナターリアさん)

 皮膚のことよりも、目が見えなくなったことで完全にパニックに陥った彼女は、近所の病院に担ぎ込まれても「目が見えない、目が! 目が!」と、ずっと叫び通しだったという。

 アシッドアタックを診たことのない病院側も困惑した。「一体どう処置すればいいのか皆目見当がつかなかった」というのだ。

 とりあえず硫酸をすべて洗い流すため45分間シャワーを浴び、痛み止めを打ち、ワセリンを塗り、身体を包帯でぐるぐる巻きにして5時間後、ようやくサイモン・ボリバル火傷専門病院へと搬送された。アシッドアタックの処置は最初の1、2時間が正念場なので、ナターリアさんは不運が重なってしまったといえよう。

 なんとか視力は回復したナターリアさんだが、今でも身体の4分の1に硫酸の痕が残っている。

 7週間の入院後、16回にわたる顔の手術を受けてきた。自慢のロングヘアも治療のため丸坊主にされ、「死にたかった。人生で最もどん底を味わった瞬間。どうやって生きていくかなんてまったく考えられなかった」と話す。

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