本物の魔女が「魔女の秘密展」に不満爆発! 展示会で語られなかった“2つの真実”を大暴露
現在、東京・原宿のラフォーレミュージアムにて「魔女の秘密展」なる催しが行われている(会期:2月19日~3月13日)。『“魔女”とは誰だったのか?』をテーマにした展示会としては日本初の試みであり、昨今のスピリチュアルブームや、魔女が登場するアニメ「山田くんと7人の魔女」などの人気が背景にあることは間違いないだろう。では、同展示会において、本当に魔女の秘密がすべて明かされているのだろうか? 現代を生きる本物の魔女である筆者も足を運び、じっくり確かめてきた。
■可もなく不可もない、無難な展示内容
さて、会場には昨今の魔女アニメのイラストや、日本昔話の「鬼女」、中世ヨーロッパにおける魔女のイメージ確立につながった「サバト」という集会の絵など、多数の作品が展示されていた。
周知の通り、中世ヨーロッパ社会におけるキリスト教絶対主義の暗黒時代には、ペストや飢饉などさまざまな災難や社会不安のスケープゴートとして「魔女狩り」が行われていた。いつの時代も、人間は自らの不幸を誰かのせいにすると気持ちが楽になる。「世の中が不幸なのは魔女のせいだ」と思った方が、解決策が見えない苦しみの中で生きるよりも楽なのだ。
「サバトへ行く前のレッスン」(1880年)
「魔女」と名指しされた女性には、現代でいうところの漢方のような薬草治療をしていた女性や、特に理由もなく密告によって罪を押しつけられた女性もいた。当時は、魔女の密告が義務づけられていて、人びとは我が身を守るためにも少しでも怪しいと思った人物を告発したのだ。
「魔女」と認定された者は、まず魔女裁判にかけられ、誘導尋問を受ける。そして、「自分が魔女である」と自白するまで拷問は続く。それは、指を1本ずつ潰されたり、釘だらけの「魔女椅子」に座らされたり、水攻めされるなど、残酷極まりものばかりであった。このような恐ろしい風習は16世紀まで続き、なんと、あのプロテスタントの創始者マルチン・ルターさえも魔女の火炙りを肯定していたという経緯がある。
――と、実はここまではよく知られた話である。しかし、残念ながら今回の催しで触れられていたのはここまで。もっと深刻な「魔女の秘密」は、タブー視されたためか展示されていなかったのだ。このような不十分な展示を補足する意味でも、現代を生きる本物の魔女として、歴史の闇に葬り去られかけている「魔女をめぐる最大の秘密」を2つだけ紹介することにしよう。
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