―― サバイバル登山をするなかで写真を撮るという『CAMP』の企画内容を聞いたとき、どう思いましたか?
石川:意外で新しいと思いました。僕が『CAMP』をやろうと思った理由はSLANTの魅力ですね。日村さんは面白いし信用できる感じがあった。それと、自分が全く想像していなかったことに対する興味。とはいえ、興味だけで乗れる話でもないから、やっぱりSLANTからの提案だったというのが大きいです。
―― 服部さんは?
服部:「やってみてもいいかな」くらいの感じでした。自分の登山に少し行き詰まっている面もあったし、相手が石川くんだったっていうこともあります。そのへんの写真愛好家が連れてってくれっていうのとは違うから、それはそれで面白くなるかもしれないという期待はありました。
―― 行き詰まりというのは?
服部:自分のなかで新鮮味がなくなってきたんですよ。夏場は登山のイメージができるようになっちゃって。でも、やるとなれば辛いから、そのあたりのバランスがね。
―― 山行の経験がほとんどない写真家を連れて行くことに不安はありませんでしたか?
服部:死ぬかもしれないよっていうことは事前に言いました。連れて行くのはそんなに難しくないですよ。でも、それだとあまり面白くない。パートナーというのは無理なんだけれど、覚悟としてはお客さんじゃくてパートナーとして一緒に遊びに行くというふうにしないと。石川くんにしても、ゲストとしてお膳立てされたなかで写真を撮ってもしょうがないでしょうしね。