17世紀の魔女の壺「ウィッチ・ボトル」が発見される! 爪や毛髪…不気味な中身に驚愕
英・ニューアーク=オン=トレントにある古い建物で以前、あるひとつの緑色の壺が発見されて話題を呼んだ。光沢があり大人の男性の両手にすぽっと収まる15センチほどの、一見なんの変哲もない壺なのだが、その正体は“ウィッチ・ボトル”。そう、中世の魔女の壺なのである。邪悪なものや魔女の呪いから建物を護る役割を果たしていたという。
■破壊を免れた“魔女の壺”が発見される
実はこの魔女の壺は17世紀のイギリスや北アメリカでは非常にポピュラーなもので、いわゆる呪符(護符)のようなものとして魔除けやお守り用に広く使用されていたものらしい。イギリスでは過去に同様の壺がいくつか見つかっているが、通常壺の中には家主の毛髪や爪尿などの身体の一部分や尿が入れられて、部屋の隅や暖炉、壁の中や床下等に隠されたという。
傷つけられないように上手く隠され、埋められている期間が長ければ長いほど、お守りとしての効力がよりアップするとされていた。一説によれば壺を火に投げ入れてうまく破壊できれば、呪いをかけてきた魔女を逆に呪い殺すことができる……なんて話もあったようである。
壺が発見された建物は元々1529年に建てられておりフリースクールとして使われていたが、現在はイギリス市民戦争(1642~1651)の資料やその様子を伝える博物館「National Civil War Centre」になっている。当時の面影を残しつつ改築され昨年に完成したばかりだが、その工事中に壺が発見されたのだった。
壺は1680年頃のものだと推測されているが、そうだとすれば、魔女と信じられた人々が糾弾され迫害が行われた市民戦争の後だったことが幸いし、今まで見つからずに破壊されるのを免れたものであるといわれているようだ。
発掘に関わった考古学者のウィル・マンフォード氏は「よっぽど注意深く隠したのだろう」とコメント。他の場所でも同じ魔除け用と思われる靴などが見つかっているそうで、当時の人々の迷信深さにあらためて驚いているという。博物館では地域の歴史の一環として、壺を展示品として一般公開することも検討しているようである。
それにしても奇跡的とも言えるほど保存状態が良かったというこの壺。ひょっとしたら本当にすごいご利益があったのかもしれない!?
(文=Maria Rosa.S)
参考:「BBC」、「Mysterious Universe」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊17世紀の魔女の壺「ウィッチ・ボトル」が発見される! 爪や毛髪…不気味な中身に驚愕のページです。魔女、中世、Maria Rosa.S、市民戦争などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで