「人類が見たことのない機体だ」——エリア51上空に出現した謎の三角形飛行体、F-47説と宇宙機説が交錯

画像は「Daily Mail」より

 世界で最も「見てはいけない場所」とされるネバダ州の砂漠で、また奇妙な飛行体が目撃された。米軍最高機密の試験場「エリア51」の上空を、三角形のシルエットを描いた未確認の機体が滑るように飛んでいたというのだ。しかもその姿を捉えたのは、肉眼ではなく熱感知スコープ。空気中の温度差として浮かび上がった輪郭は、撮影者をして「人類がこれまで一度も見たことのない機体だ」と言わしめた。次世代戦闘機の試作機なのか、それとも——。ネット上では早くも諸説が渦巻いている。

熱感知スコープが捉えた「10ミクロン」の三角形

 問題の映像が公開されたのは、UFOや未確認現象を扱う動画チャンネルを通じてだった。撮影者によれば、機体は10ミクロンの波長に対応した高性能サーマルスコープで捉えられたという。通常のカメラでは映らない、わずかな熱の差異を浮かび上がらせる装置だ。

 映像に映っていたのは、はっきりとした三角形のシルエット。エリア51のフェンスにほど近い空域を、低く飛行していたとされる。撮影者はこの機体を「一般の人々がこれまで目にしたことのないもの」と表現し、その正体については明言を避けた。エリア51という場所柄、機体が何であれ「表に出ていない技術」であることだけは確かだろう——そんな含みを持たせた言い回しだった。SNS上では「エリア51付近の未確認機は、答えよりも疑問を増やすだけだ」という声も上がっている。

※動画
https://youtube.com/shorts/Ph8wKX-s7qU?si=7WyJ9T718jAodpL5

半世紀にわたる「ブラックプロジェクト」の聖地

 エリア51がこれほどまでに憶測を呼ぶのには理由がある。この施設は数十年にわたり、アメリカが世界に先駆けて開発してきた「ブラックプロジェクト(極秘計画)」の試験場として機能してきた。

 高高度偵察機U-2、マッハ3で飛行したSR-71ブラックバード、レーダーに映らないステルス機F-117ナイトホーク——いずれも公式に存在が認められる何年も前から、このネバダの砂漠で密かに飛行を重ねていた機体だ。つまり「正体不明の三角形」が現れたとき、人々が真っ先に「また新型の秘密兵器が試されているのでは」と考えるのは、歴史的にきわめて自然な反応なのである。今回の機体についても、軍が機密裏に開発する実験機「Xプレーン」の一種ではないかという見方が浮上している。

最有力候補は次世代戦闘機「F-47」か

 数ある説の中でも、現実的な本命として名前が挙がっているのが、ボーイングが開発する第6世代戦闘機「F-47」だ。これは米空軍の次世代制空システム「NGAD(Next Generation Air Dominance)」計画の中核を担うとされる機体である。

 F-47は単なる戦闘機ではない。AIで制御される多数の無人ドローンを引き連れ、空中で統括する「飛行する司令塔」としての役割が期待されている。試作機の開発はすでに進み、2030年代前半の実戦配備が見込まれているという。注目すべきは目撃が報じられたタイミングだ。米空軍は2027会計年度の予算案で、F-47計画に約50億3000万ドル(日本円でおよそ7000億円超)を要求したばかり。背景には次世代軍用機の開発を急ぐ中国への警戒感があるとされる。三角形の機体がこの巨額計画の試作機だったとすれば、説明としては筋が通る。

 一方で、F-47とはまったく別の未公表機が飛んでいたという見方も根強い。「人類が見たことのない機体」という言葉を文字通り受け取れば、既知のいかなる戦闘機にも当てはまらない——そんな解釈の余地も残されている。

F-47の想像図 U.S. Air Force, Public Domain, リンク

残されたフレームと、消えない問い

 現時点で、この三角形の正体について公式な説明は一切なされていない。軍が機密保持を理由に沈黙を貫くのは常のことであり、今後も真相が語られる可能性は低いだろう。

 最先端の戦闘機なのか、まったく未知の飛行体なのか。一枚の熱画像が立証できるのは「何かがそこを飛んでいた」という事実だけだ。だが皮肉にも、答えが出ないからこそエリア51は人々を惹きつけ続ける。フェンスの向こうで何が空に舞っているのか——そのベールが完全に剥がされる日が来るとすれば、それはおそらく、その機体がとっくに「過去のもの」になった頃なのである。

参考:Daily Mail、ほか

TOCANA編集部

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