現役エクソシストが語る悪魔の正体! 宙に浮く椅子よりも恐ろしい「心理的マインドゲーム」と誘惑の手口

「悪魔」や「悪霊憑き」と聞くと、ホラー映画の『エクソシスト』のように、ベッドが宙に浮いたり、首が180度回転したりするド派手な物理的現象を想像する人が多いだろう。
だが、世界中で数え切れないほどの悪魔祓い(エクソシズム)を行ってきたカナダ出身のカトリック神父、カルロス・マルティンス氏に言わせれば、そんなものはただの「初心者向けの脅かし」に過ぎない。
彼が本当に恐れるのは、悪魔の「心(マインド)」であり、彼らが仕掛けてくる巧妙で陰湿な心理戦だという。
無神論者の青年につきまとった「混乱」という名の悪魔
現在でこそ凄腕のエクソシストとして活躍するマルティンス神父だが、彼自身、かつては神の存在を全く信じない「無神論者」だった時期がある。そして、彼が悪魔の存在を初めて確信したのは、皮肉にもその無神論者時代のことだった。
彼がいつ、どこでその悪魔に遭遇したのかは明かされていないが、若き日の彼は、ある悪霊から執拗な嫌がらせを受けていたという。その悪魔は自らを「混乱(Confusion)」と名乗った。

マルティンス神父によれば、悪魔は基本的に本名を隠したがる性質があり、「99パーセントは偽名を教える」という。しかし、この「混乱」と名乗った悪魔は、その後も神父の人生の節目節目に姿を現すことになる。
彼がキリスト教に改宗し、神学生として初めて「悪魔祓い」の現場に立ち会ったときのことだ。
憑依された人間の中から現れたのは、かつて彼を無神論者時代に苦しめた、あの「混乱」だった。
悪魔はマルティンス神父を見て、こう言い放ったという。
「お前は我々の仲間になるはずだったのに」
さらに悪魔は、「だんだんお前のことが嫌いじゃなくなってきたよ」などと突然言葉を切り替え、彼を心理的に揺さぶろうとした。「混乱」という名前の通り、相手のアイデンティティや思考をかき乱すのが奴の手口なのだ。
悪魔はあなたの人生を「ずっと録画している」
マルティンス神父がエクソシストとしての経験から学んだ最も背筋の凍る事実は、「悪魔は人間の人生を、生まれてからずっと監視し、メモを取り続けている」ということだ。
「悪魔は、私しか知らないはずの人生の出来事や、誰も見ていなかった秘密の過去に言及してきます。それは『お前のことは全部知っている。ずっとお前を見ていたぞ』というアピールなのです」
なぜ悪魔はそこまでストーカーのように人間を観察するのか?
それは、「その人間を確実に堕落させるための、完璧なオーダーメイドの誘惑」を提示するためだ。お金に弱いなら最高に儲かる話を、権力に弱いなら絶大なチャンスを、特定のタイプの異性が好きならまさに理想の相手を、最高のタイミングで目の前に差し出す。それが悪魔の「真の恐ろしさ」なのだ。
宙に浮く椅子は「ただの新人歓迎会」
もちろん、悪魔も物理的なポルターガイスト現象を起こすことはある。マルティンス神父も、駆け出しのエクソシストだった頃には、椅子が宙に浮いたり、人が空中浮遊したりする光景を何度も目撃したという。
だが、ベテランになった今ではそうした現象はほとんど起きない。なぜなら、悪魔のエネルギーは無限ではないからだ。
「エクソシストになりたての頃に空中浮遊をよく見るのは、悪魔が『これはヤバすぎる、クレイジーだ』と思わせて、若い神父を怖がらせて追い払おうとしているからです。初めて見たら誰だって鳥肌が立ちますが、何十回となれば、もはや何も感じなくなります」
もし悪魔祓いの現場に「新人」が混ざっていれば、悪魔は「新しい観客」を怖がらせるために椅子を浮かせてみせるという。なんとも人間臭く、そして姑息な手口である。
人間の弱点を何十年もかけて観察し、ピンポイントで一番痛いところを突いてくる目に見えないストーカー。もしあなたが最近、自分の弱みに付け込まれるような「甘すぎる誘惑」や「原因不明の混乱」に陥っているとしたら、それはただの不運ではなく、ずっとあなたを監視していた何者かの仕業かもしれない!?
参考:Daily Mail、ほか
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