ピューリッツァー賞学者が警告する「2050年、文明崩壊」のシナリオとは?核戦争でも疫病でもない、世界を終わらせる“4つの地味な原因”

コイントスとほぼ同じ確率で、私たちの知る世界は終わる——。
そんな身も蓋もない数字を口にしたのは、終末預言者でもカルト教祖でもない。ピューリッツァー賞を受賞した米国の科学者・歴史家、ジャレド・ダイアモンド氏である。
彼が名指ししたタイムリミットは2050年。2026年の今から数えて、残りは25年を切っている。しかもその根拠は、天体でも神託でもなく、魚と土と水だという。
「50%」ではなく「49%」——妙に生々しい崩壊確率
ダイアモンド氏は米メディア「Intelligencer」のインタビューで、私たちが知るかたちの世界が2050年ごろまでに崩壊する確率を、およそ49%と見積もっていると語った。
不気味なのは、この数字が「50%」でないところだ。半々と言い切ればただの比喩で済むが、49%という半端な値は、何かを実際に勘定した末に出てきたかのような手触りを持つ。
同氏は人類史を地理と生態から読み解いた『銃・病原菌・鉄』で1998年にピューリッツァー賞を受賞し、2005年の『文明崩壊』ではイースター島やマヤ、グリーンランドのノルウェー人入植地など、実際に消えた社会がなぜ自壊したのかを比較検証している。
この49%は、SF的な想像力から出た数字ではない。滅んだ社会を解剖してきた研究者が、現代を同じ物差しで測った結果なのだ。
漁業、農地、表土、淡水——静かに食いつぶされる4つの土台
では、何が引き金になるのか。同氏が挙げたのは、隕石でも核戦争でも疫病でもない、拍子抜けするほど地味な4つの資源——漁業、農地、表土、そして淡水だった。
複雑な社会を維持するために不可欠なこれらの資源が、世界中で持続不可能なやり方で管理されている、というのが同氏の指摘だ。漁場の大半は再生能力を超えて漁獲され枯渇に向かい、農地も同様に消耗し、作物を育てる表土そのものが失われつつある。淡水も例外ではない。
重要なのは、これらが「明日尽きる」わけではない点だ。今のやり方であと数十年は押し通せてしまう。だからこそ危ういのだと同氏は言う。
2050年とは文明が滅ぶ日ではなく、持続可能な道筋を見つけられているか、それとも手遅れかが確定する分岐点なのである。

個人・企業・政府——49%を切り下げるために残された24年
もっとも、同氏の口ぶりは終末論者のそれではない。対策は個人、企業、政府という3つのスケールすべてで打てるし、打つべきだという立場を取る。
個人にできることとして挙げたのは、車の選び方を変える、運転する距離を減らす、公共交通機関を使う——といった、驚くほど日常的な行動だった。
企業への評価も一方的ではない。ひどいことをしている大企業がある一方で、一面記事にはならないが素晴らしい取り組みをしている企業もあると、両方の存在を認めている。悪役を仕立てるのではなく、機能している部分を数えようとする姿勢だ。
「49%」の裏側に残された51%
49%という数字は、裏を返せば51%の側にまだ立てるという意味でもある。わざわざ半分を下回る値を選んだのは、その1ポイントに賭けているからなのかもしれない。
ただし、彼が過去の崩壊事例から取り出した教訓のひとつは、滅んだ社会の多くが破局の直前まで問題を認識できなかった、あるいは認識しても行動に移さなかった、という身も蓋もない事実だ。イースター島の住人が最後の一本の木を切り倒したとき、その手を止めた者はいなかった。
2050年まで、あと24年。そのとき人類がこの予測を「大げさな警告だった」と笑い飛ばしているのか、それとも「誰もが知らされていた予告」として記録するのか。
決めるのは予言の精度ではなく、49%と51%のどちら側に転ぶかを日々選び続けている私たち自身ということになるのだろう。
参考:Daily Star、ほか
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2024.10.02 20:00心霊ピューリッツァー賞学者が警告する「2050年、文明崩壊」のシナリオとは?核戦争でも疫病でもない、世界を終わらせる“4つの地味な原因”のページです。文明、崩壊などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで