たった4光年先にある地球にソックリの惑星「プロキシマb」! 液体の水も存在、放射線に強い“未知の生命体”も?
■生命体の存在する可能性は桁違いに高い
もちろん、何から何まで地球そっくりというわけではなく、現段階でもいくつかの問題点も指摘されている。そのひとつはプロキシマ・ケンタウリに非常に近いので、強い紫外線とX線フラックスに常にさらされているという点である。プロキシマbに生命体が存在するならば、それは放射能に非常に強い耐性を持つ種であろうと想像される。
また、公転周期が11.2日と非常に短く、季節が存在しないであろうとのことである。こういった、生命誕生には不利な条件もないわけではないが、今まで発見されている太陽系外惑星と比較すると生命体の存在する可能性は桁違いに高いという。
プロキシマbの存在の可能性は2013年には指摘されていたが、その時点では確証がなく「ペール・レッド・ドット」と呼ばれる複数大学(イギリスのハートフォードシャー大学、ロンドン大学クイーンメアリー校、ドイツのゲッティンゲン大学、スペイン・グラナダのアンダルシア天文物理学研究所など)から集まった研究者によるチームが、この惑星の存在を裏付けるための調査研究にあたり、チリにあるヨーロッパ南天天文台における観測データを中心に今回の発表に至っている。
観測は、HARPS(高精度視線速度系外惑星探査装置)と呼ばれる観測装置を使い、プロキシマbの公転周期が起こす干渉波のドップラー効果によるズレを正確に観測し、そこからプロキシマ・ケンタウリ自身が発しているノイズなどを取り除き、存在の確証に至っているという。チームの一員であるギリアム・アングラーダ・エスカード博士は、「地球外惑星は数多く発見されているし、これからもどんどん発見されていくだろう。しかし、この地球型惑星プロキシマbの発見とその可能性は生涯に一度のものだ」と発言をしている。
現時点では確定的なものこそ少ないが、その秘めたる可能性は非常に大きい。この発見のニュースこそ、天文マニアやSFファンならずとも、今年最高のワクワク感をかき立てるサイエンスネタとして一押しとしたい。
(文=高夏五道)
参考:「Daily Mail」、ほか
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊たった4光年先にある地球にソックリの惑星「プロキシマb」! 液体の水も存在、放射線に強い“未知の生命体”も?のページです。惑星、地球、天文、移住、高夏五道、プロキシマbなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで