ハリポタの夢の技術「透明マント」実用化へ! 専門家「そろそろ透明人間になった時のことを考えて」

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――科学・宇宙・物理学専門記者が書く! 最新科学情報

「ハリー・ポッター」シリーズでお馴染みの透明マントは、まだこの世に出現していないが、数々の研究チームがその実現に向けて日々奮闘している。

●2006年には理論物理学者のジョン・ペンドリーは、史上初めて、存在している物体を不可視にするために光を屈折させるレンズを使うことを提唱。

●2013年にはテキサス大学オースティン校の研究者が極薄の遮蔽技術を用い一定の間隔に制限された光波の範囲内で現存している物体を不可視にする方法を発展。

●2014年には、ローチェスター大学の研究員が4つのレンズに映るあらゆる3次元物体を不可視にする遮蔽装置を開発。

●2015年には、カリフォルニア大学バークレー校のエネルギー学部ローレンスバークレー研究所の科学者たちは、物体の形状を変形させ可視光から遮蔽することができる極小遮蔽技術を開発に成功している。

 そして、最近になりまたもや英国の科学者が不可視を追求した現実世界に一歩踏み出したのだ。

 今年7月 Scientific Reports 誌に掲載された彼らの研究は、「表面波遮蔽」と呼ばれ、電磁波と接触すると曲がった空間が平坦なものになることが記されている。つまり、我々の目にしている空間を不可視にするのである。

 それはいかにして?

根底にある理論は音波と熱波を含めた他の波にも応用できます」とロンドンにあるクイーン・メリー大学のアンテナと電磁波学の教授でありその分野の権威えあるヤン・ハオ氏はCNNをはじめとする大手海外メディアで語っている。


■波をターゲットに! 新たな「遮蔽技術」

 研究によれば、ハオ氏とそのチームはテニスボールサイズの曲がった鉄のプレートの表面に遮蔽物質をコーティングした。遮蔽物質は、7つの異なる電気特性を持つ極薄の層屈折分散型素材から作られている。

 研究チームは、それらの層により遮蔽した全ての物体を電磁波と干渉することから妨げる、さもなくば、電磁波は物体に衝突することで異なる方向に分散することを発見した。

ハリポタの夢の技術「透明マント」実用化へ! 専門家「そろそろ透明人間になった時のことを考えて」の画像2図1。画像は、cnn.comより引用


 図1においてその「表面波の遮蔽」が物体に適用されており、電磁波と物体の間は無干渉である。この遮蔽技術により、電磁波を恒常的に拡散する物体を隠しているのである。

ハリポタの夢の技術「透明マント」実用化へ! 専門家「そろそろ透明人間になった時のことを考えて」の画像3図2。画像はcnn.comより引用

 遮蔽技術が適用されていないと、図2のように電磁波が進行する道に沿った物体が波を分散させてしまう。

「この遮蔽技術はラジオや航空宇宙の通信で使用され、拡散している電波を減らすことができる」とロンドンにあるクイーン・メリー大学のポスドク研究アシスタントでこの研究の筆頭著者であるルイージ・ラ・スパダ氏は語る。

 氏曰く、「この遮蔽構造は現在のテクノロジーを改善することを可能にし、将来の技術革新をも可能にしていくと確信しています」続けて、「目下のところ表面波における主な関心は、主要な通信障害を減らし緩和していく解決策を生みだしていくことです」と述べる。

 そして、理論上は、表面波遮蔽は人間の体にも応用できるとも語っているのだ!

「その場合、無線センサーを体に装着します」と続け「これまで日常生活に基づく遮蔽技術を実現しようと多くの試みがなされてきましたが、依然として理論上での壁があります」

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