キリストは死んだのではなく気絶して3日後目覚めただけ?医師が「イエスの復活」を検証
イエス・キリストが埋葬から3日後に復活したとする「イエスの復活」は、世界中のキリスト教徒が信じる“事実”である。だが、この度とんでもない異論を主張する人物が医学界から現れた。なんと、イエスは死から復活したのではなく、「単に気絶から目覚めただけ」だというのだ!
■医学的観点から見た「イエスの復活」の真相
キリスト教徒からすれば噴飯ものの「イエス気絶説」は、ドイツの異端派神学者カール・フリードリッヒ・バールトが最初に唱えたのを皮切りに現在まで細々と続いてきたが、この度パキスタン「タヒール心臓病研究所(Tahir Heart Institute)」のムハンマド・マスドゥル・ハサン・ヌーリー医師がイエスの死を検証、医学的観点から「イエスは死んでいなかった」ことが判明したというのだ。宗教ブログ「The Review of Religions」と英紙「Express」(3月2日)を参考に詳細をみていこう。
ヌーリー医師はまず、イエスが磔刑に処されていた時間に注意を促す。通常、磔刑による死亡には3日程度かかるそうだが、イエスが磔にされたのは金曜日の午後のため、日没までの6時間程度であった可能性が高いという。それというのも、当時のユダヤ教の戒律では安息日(土曜日)に磔刑を実行することは禁止されていたからだ。
次に、兵士らがキリストを磔台から降ろす場面にもポイントがあるという。キリストとともに磔刑に処された2人の盗賊、デュスマスとゲスタスは兵士らによって足の骨を折られたが、この時キリストはすでに気絶していたため、彼らはすでにイエスが息絶えたと誤認してしまった。一説には、兵士ロンギヌスが死亡を確認するためにキリストの胸を刺したと伝えられているが、ヌーリー医師によると、槍は心膜と心臓の間にある心膜腔という空間にまでしか達しておらず、致命傷にはならなかったと推測している。
その後、イエスの遺体はアリマタヤのヨセフを始め、複数人の信徒の手に渡るが、その中にファリサイ派最高法院の議員で、優れた外科知識を持ったニコデモという人物もいた。新約聖書の外典『ニコデモ福音書』などによると、この時ニコデモは傷口から流れる血液と液体に気付いたと伝えられている。もしイエスが死んでいたとしたら、体液の流出はないはずだ。
さらに、外科知識を持つニコデモは、その傷口を塞がない方が、生存確率が高いと判断したことも伝えられているという。これは心膜腔に液体がたまり心不全を起こす「心タンポナーデ」の処置に近いそうだ。
以上の理由から、「イエスは死んでおらず、3日間気絶して、その後目覚めただけ」とヌーリー医師は結論づける。とはいえ、『ニコデモ福音書』の記述の正確性に疑問を呈す聖書学者も多く、あくまで可能性の1つとして受け止めた方が良いだろう。もちろん「気絶説」の方が受け入れやすいことは確かだが、「奇跡」が起こらなかったとも今となっては誰にも言えないことだ。
(編集部)
参考:「The Review of Religions」、「Express」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊キリストは死んだのではなく気絶して3日後目覚めただけ?医師が「イエスの復活」を検証のページです。キリスト教、聖書、処刑、医学、イエス・キリスト、磔刑、聖書解釈などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで