1500年前のミイラが“アディダスのブーツ”を履いていた? 1700年前のミイラもアディダス着用?
■高地寒冷の気候と天然の腐植土などに守られ良好な保存状態を保っていた
ファッション専門家たちも「皆ユニークでスタイリッシュ。現代に身につけていても違和感がないくらい」、「精巧な刺繍やはっきりした赤黒の色の組み合わせ、ブーツの長さ、どれも完璧で買って履きたいわ」と現地紙にコメントするなど、各方面から注目されているようだ。
ミイラ本体やブーツなどの装飾品は、埋葬された場所の高度(2803メートル)や寒い気候のおかげで良い保存状態を保てたようである。また装飾品の全体が多種類のミネラルやハーブが含まれた、シラジットと呼ばれる天然の腐植土と植物性有機物の混合物でコーティングされていたため劣化を免れていたという。
ほかにもハンドバッグや4着の衣服、鏡とくし、 ナイフや金属のついたなどを携えており、土器、木製のボウル、桶、鉄製ヤカン、馬の全身の亡骸、枕、羊の頭部なども墓から発見されている。
ただ副葬品は多くあるが貴族・王族階級ではないごく普通の出自だと見られているといい、裁縫道具を身につけており、衣服やバッグに細かい刺繍が施されている点から、お針子(裁縫師)であった可能性もあるという。埋葬場所から、紀元前6世紀頃より中央アジアからシベリア方面を支配していたテュルク系民族ではないかと考えられているそうだ。
発見時には世界中のネット上で「タイムトラベラー」と話題になった“アディダスブーツ・ミイラ”だか、今後も違った場所でひょっこりと我々の前に姿を現してくれるかもしれない。
(文=Maria Rosa.S)
参考:「Daily Mail」ほか
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