我々は2次元から3次元に“変換された”ホログラムの中に住んでいた! ブラックホールは2D/3D変換装置
3DやVR(バーチャルリアリティ)の映像コンテンツが一段と身近になりつつなる昨今だが、そもそも我々が生きているこの世界が3DのVR映像なのではないかと主張しているサイエンティストがいる。しかも最近、その説得力が急速に増してきているのだ。
■宇宙全体は3D映画のような立体的“ホログラム”
もしも宇宙全体が3D映画のような立体的な“ホログラム”だとしたら……。1990年代、ノーベル賞物理学者のヘーラルト・トホーフト氏と理論物理学者のレオナルド・サスキンド氏が「この世界が“ホログラム”であるかもしれない」と問題提起した、いわゆる「ホログラフィック宇宙論」。当時は非常に大きな驚きをもって報じられた。
そして、従来の物理学を脅かす理論として近年ますます注目が集まっている量子論の状況を鑑みると、量子論とアインシュタイン理論を統一する架け橋として、このホログラフィック宇宙論が適用できるのではないかという期待も一部で高まったという。
しかし、あくまでもホログラフィック宇宙論は理論物理学上の思考実験で生み出された仮説であり、エビデンスを伴うものではなかった。そのため、興味深いアイディアではあるが何とも判断しかねる説として、ここ最近は宙吊りのまま保留されてきた経緯がある。
ところが、この件に関して今年に入って大きな動きがあった。2月のトカナの記事でもお伝えしたように、ホログラフィック宇宙論をサポートする有力なエビデンスが挙げられたのである。そして先日、YouTubeチャンネル「Life Noggin」に、ホログラフィック宇宙論と今回の発見を分かりやすく解説する動画「What Are The Chances Our Universe Is A Hologram?(私たちの宇宙がホログラムである可能性は?)」が投稿されている。
■CMBのむらはデコードの“バグ”だった?
「ホログラフィック宇宙論(ホログラフィック原理)は基本的に、この宇宙のすべての情報は、2次元の境界にあるものがエンコードされた姿であるとするものです」と動画は説明している。つまり、本来は2次元の世界にある情報が3次元に変換されているということだ。もしそうであれば、この世は文字通りのバーチャルリアリティということになる。
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