古代エジプトのファラオは正真正銘の“巨人”だったことが判明?ピラミッド建造は「巨人の体格に合わせた」可能性も?
過去に行われたミイラの研究によれば、古代エジプト人男性の平均身長は170cmであるという。王家の人間は一般的に栄養状態が良く、身長も高い傾向にある。歴代ファラオの中で最も背が高いとされているのは、サナクトから1000年以上後の偉大なファラオ・ラムセス二世(最近では「オジマンディアス」の名でもよく知られる)であるが、現存しているミイラから推定された生前の身長は175cmほどとされている。
■巨人のファラオとピラミッド
古代エジプトの王族で、サナクトの他に巨人であることが判明した人物はいない。だが、紀元前3世紀頃の歴史家マネトによれば、第2王朝時代(紀元前2890年頃~紀元前2686年)にセソクリス(Sesochris)という身長260cmもの巨体を誇るファラオがいたと伝えられている。ただし、このファラオが実在したかどうかは不明だ。
サナクトから始まる第3王朝はエジプト古王国の幕開けであり、古代エジプトを代表する巨大建築・ピラミッドを建設し始めたことで知られる。サナクトの息子(もしくは弟)である後継のファラオ・ジェセルは、史上初のピラミッド「ジェセル王のピラミッド」を作ったファラオとして名高い。ギザの三大ピラミッドは続く第4王朝の時代(紀元前2500年ごろ)に作られている。
以前よりトカナでは、古代エジプトの巨大建築に巨人が関わっていた可能性を指摘している。巨人ファラオ・サナクトの存在は、伝説に語られる神のごとき巨人たちの実在を裏付けているのかもしれない。
参考:「Live Science」、「The Lancet Diabetes & Endocrinology」、ほか
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