ノストラダムスの予言「恐怖の大王」の真の正体判明! 1999年人類滅亡は間違い、真実はもっと恐い!?
――『神々の予定表(アジェンダ)』著者・山田高明が緊急寄稿! 平成時代でもっともショッキングだったオカルト事件、1999年に“外れた”ノストラダムス予言を徹底分析!
つい先日、昭和の大ベストセラー『ノストラダムスの大予言』の著者である五島勉氏が、「1999年人類滅亡説」が外れたことについて謝罪した。「子供たちには謝りたい。子供が読むとは思っていなかった」と。ただし、日本で話題になったノストラダムスの予言はあくまでも「五島説」であって、ノストラダムス自身の記述とは異なる点に留意する必要がある。1999年7の月の予言が外れたのは平成最大のオカルト事件と言っていい。果たして、ノストラダムス予言とはなんだったのか、真実を究明していこう。
ではまず、五島氏自身の訳を以下に掲載する。
一九九九の年、七の月
空から恐怖の大王が降ってくるだろう
アンゴルモアの大王を復活させるために
その前後の期間、マルスは幸福の名のもとに支配するだろう。
(詩百篇 第10巻72番 五島勉氏訳)
見ての通り、上の詩のどこにも「人類滅亡」とは記されていない。あくまで解釈サイドが勝手に想像を膨らませた結果に過ぎないのだ。
ただ、そのような誤解が生じた背景は、五島氏の研究者としての技量以外にも、時代的要因があったことが否めない。当時は東西冷戦の真っ只中だ。米ソの全面核戦争が現実的な恐怖として存在しており、少し前の万博時代に人々が夢を膨らませた科学万能の明るい未来像に「公害問題」が暗い影を落とし始めた頃だった。
さらに「アンゴルモア」という訳語がよからぬ想像をかき立てた。
一例を挙げると、アンゴルモアは残酷な征服者とのイメージの強い「モンゴル帝国」を想起させた。そこに当時、軍拡に邁進するソ連の姿が重なったのだ。
また、人類最初の核実験が行われたニューメキシコ州アラモゴードにも響きが似ていたため、“大王”が核兵器の暗示に聞こえた人も多かったのだ。しかも、核ミサイルだと考えるなら、空から降ってくるほうの「恐怖の大王」とも整合する気がしてしまう。
だから、五島氏も人類滅亡の原因の一つとして核戦争説を取り上げた。その他にも、彼は彗星の激突や宇宙人襲来、はたまた超光化学スモッグ説まで紹介している。
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