奇病! 他人の顔が“ドラゴン”に見える女 ― リアル「イグアナの娘」現象をオリバー・サックス博士が報告、レプティリアンとも関連?


 MRI、脳波、血液、神経など様々な検査を行ったが、彼女の身体には特別な異常は見つからず、脳にも特に異変は起きていなかった。医師たちは奇妙な症状の原因を突き止めることができず、幻覚や幻視、幻聴といった症状の専門家であり高名な作家でもあるアメリカの医師オリバー・サックス氏に相談することにした。

■顔の認知に問題

 サックス氏は患者の女性が顔認識に問題を抱えているのだと考えた。顔認識を行っているのは脳の側頭葉にある紡錘状回という領域と考えられており、その領域を損傷した患者は人の顔を認識することができなくなることが知られている。

 医師たちは彼女の病気は非常に珍しい「Prosopometamorphopsia」と考えている。古代ギリシャ語のprósōpon(顔)と英語のmetamorphopsia(変視症)を合わせた言葉で、1947年に初めて報告された極めて珍しい疾患だ。この疾患はてんかんや脳の障害によるもので、通常は一時的に起こるものだという。

 患者には症状に関する心理教育が行われ、抗てんかん薬の一種であるバルプロ酸ナトリウムが毎日投与された。薬は非常に効果的で、彼女は人生で初めてこの症状が起きない日を迎えることができたという。その後、睡眠時の幻聴が激しくなったため、薬はバルプロ酸ナトリウムからアセチルコリンエステラーゼ阻害薬のリバスチグミンに変更されたが、症状は非常に改善し、仕事も続けられているという。医師らはこの奇妙な症状をまとめ、2014年11月に世界でも高名な医学誌「The Lancet」に発表している。

■レプティリアンも?

 ところで、他人の顔が爬虫類に見えるという話、どこかで聞いた覚えはないだろうか? そう、米国のトランプ大統領や英国のエリザベス女王の正体が爬虫類型のエイリアン・レプティリアンだという話である。テレビを見ていたら人間の顔から恐ろしいレプティリアンの顔に変わったという証言は割と多く、過去にトカナでもご紹介している

 今回ご紹介した症例は非常にレアなものだが、世界で相次ぐレプティリアン目撃証言の一因となっている可能性は否定できない。もしそうだとすれば、この症状を抱えている人は案外多いのかもしれない。

 

参考:「Science Alert」「Lancet」ほか

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