元ロシアスパイ暗殺事件は氷山の一角！ 暗殺報道の裏にいる謎の男・ベル卿とスパイたちの知られざる暗躍！

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　英国情報機関は、亡命ロシア人を自身の諜報活動に利用してきた過去がある。今回暗殺未遂に遭ったセルゲイ・スクリパリ氏も軍の情報機関であるロシア連邦軍参謀本部情報総局の大佐の地位にありながら、95年に英国秘密情報機関(SIS、通称MI6)にリクルートされ二重スパイとして活動、本国情報機関FSB(ロシア連邦保安庁)に発覚し逮捕された過去がある。その後、彼は米露間のスパイ交換により米国に身柄が引き渡されたのち、英国へと移住している。

プーチン大統領「Daily Mail」より引用

　英国在住の亡命ロシア人コミュニティの一部には、SISをはじめとする英国情報機関と密接に連携し、身柄の保護をはじめとする恩恵と見返りに、英国の諜報活動に協力してきた勢力が存在する。彼らはロシアと独立派が戦ったチェチェン紛争においては後者を支援し、2000年代前半にウクライナやジョージア(グルジア)といった旧共産圏諸国で発生した親露派から親欧米派への政権交代運動である「カラー革命」では、親欧米派勢力に肩入れをした。いずれもロシア、いや、プーチンの力を削ぐための諜報活動と言えるだろう。　

　そして、暗殺されたアレクサンドル・リトビネンコはまさにこうした勢力の一員であり、なおかつ反プーチン的な著述活動を行うなど目立つ存在であった。今回暗殺未遂に遭ったセルゲイ・スクリパリ氏も、こうしたコミュニティの一員であり、亡命後も英国情報機関に協力し続けていた可能性が極めて高い。

 
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