「100年後の人類の姿」を専門家6人が本気予測! 精神の改造、オンライン脳、人間修理工場… 未来人のかたちが判明!
4.「私のパートナーと私はサイボーグ」――スペイン、バルセロナの「Transpecies Society」社共同設立者、ムーン・リバス
2013年にリバス氏は、自分の身体に他の人は持たない新たな知覚を付加した。それは足の裏に埋め込んだセンサーで、それによって彼女は地球の地殻活動を感じられるという。リバス氏はそれを「ボディハック(身体改造)」ではなく「精神の改造」と定義づける。
「Transpecies Society」の共同経営者であるニール・ハービスソン氏も、他の人にはない新しい知覚を彼の身体に付加している。彼は頭蓋骨に色の周波数を「聞く」ことができるアンテナを埋め込んでいる。それによって、彼は紫外線と赤外線を知覚できるようになり、彼の色彩知覚の幅は通常の人間よりも広くなった。
また耳に新しい感覚を付加し、それによって大気圧を検出し気象を予測することができる友人もいるという。現在リバス氏たちは、ヒトが背後で起きていることを見ることができる「背後感覚」を設計中だ。
リバス氏は将来、人々は電話をアップロードするのではなく、自分の身体に新しい感覚をアップロードすることになるだろうと予測する。
これをビジネスにする企業が出るだろうと確信しているが、リバスたちの真の目標は、人間の身体をより地球に近づくように変化させることだ。リバス氏はこう予測する。
「人間は進化するだろう。私たちはかつて人間ではなかった。そして間もなく私たちはまた違うものになるだろう」
5.「将来も人間の身体には、人間としての要素はあるだろう。しかし、それはテクノロジーと統合される」――アリゾナ州立大学の環境科学者で「The Techno-Human Condition」の共著者であるブレイデン・アレンビー
「私たちは、人新世(アントロポセン:人類が地球の生態系や気候に大きな影響を及ぼすようになった時代)に突入している。現在、人間は地球だけでなく、人間自身も変化させている。人工知能と遺伝子編集技術は、人間が改造対象になったことを意味する」
アレンビー氏は、かつての様な人間界と自然界が区分された世界は、時代遅れになっていくと信じる。ヒトはテクノ・ヒューマン・ネットワークに融合し、異なったものになるというのが彼の予測だ。
しかしアレンビー氏は、未来への警鐘も忘れない。現代の情報環境は過去と比べ、はるかに複雑で高速だ。脳がストレスにさらされると、人間は意思決定プロセスで間違いを犯す。そして、ヒトの認知能力は、私たちが考えるほど有能ではないともいう。
この複雑さに対する防衛として、人々は単純な語り口とアイデンティティ政治(ある特定のアイデンティティや階級、グループに基づく政治活動)を好む反応を示している。これらを操る人間が出てきているのは周知の通りだ。
将来、人間は単に大規模なオペレーティングシステムの一部になり、人体にはまだ人間の要素があり続けるが、私たちが現在呼んでいる人間とは違うものだろうとアレンビー氏は語った。
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2024.10.02 20:00心霊「100年後の人類の姿」を専門家6人が本気予測! 精神の改造、オンライン脳、人間修理工場… 未来人のかたちが判明!のページです。不老不死、人間、サイボーグ、ロボット、義足、内臓、イーロン・マスク、人体、三橋ココ、未来人などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで